「木の屋」とは?
最後に紹介するのは、宮城「木の屋 石巻水産」の缶詰です。
【宮城:木の屋 石巻水産】金華さば(彩)味噌煮
「金華サバ」は、石巻で獲れるブランド鯖の名称です。
石巻の「金華山」という島の沖に棲息し、一定の基準を満たす大型の真サバが「金華サバ」と呼ばれています。
余談ですが、サバ消費量日本一の県で生まれ育った筆者はサバが大好き。
「金華さば」を食べたくて石巻に旅に出たり、冷燻等の加工品を取り寄せたりしたこともあったのですが、恥ずかしながら木の屋の缶詰はノーマークでした。
実食したのは「金華さば“彩”味噌煮」です。
木の屋ではもう1つ、名前に「彩」が付かない「金華さば味噌煮」という商品を発売しています。
これは使用しているサバが大型か中型かの違いだけで、味や製法は同じだそうです。
中型サバを使う「彩」のほうが容量は小さめというわけですね(その分、価格もお手頃です)。
・内容総量 170g
・固形量 110g
味噌煮、と思って開けたので、ある程度味噌っぽい粘度があるかと思いきや、サラサラ系で汁だくです。
この缶汁だけでもごはんが食べられそう。
今回紹介している魚系缶詰のうち、身も味も、いちばん柔らかく上品な印象でした。
缶詰というよりは、きちんとした和食店で出てくるサバの味噌煮のようです。
決して濃い味ではないのに、ごはんが何杯でも進みますよ!
【宮城:木の屋 石巻水産】まぐろ尾肉大和煮
最後は「まぐろ尾肉大和煮」です。
「尾肉」とは、文字通りまぐろの尾のほうの肉のこと。よく運動する部位なので筋肉質で「マグロ1匹から3缶分しか獲れない」という希少部位だそうです。
・内容総量 170g
・固形量 120g
大和煮です。味付けに使用される調味料は、サバ味噌缶と同様、とても一般的な材料。
開缶すると、まずはその缶汁が汁でないことにびっくり。
サバの味噌煮がサラッサラだったので、ギャップで驚きがさらに倍でした。
煮こごりがすごいです。尾肉がコラーゲン満点の部位なのがよくわかります。
身も味も、サバの味噌煮と好対照な商品でした。
肉質はとても締まっていて、噛みごたえがあります。
味付けは砂糖と醤油でしっかり甘辛いのですが、尾肉を噛みしめると中からじゅわっと、魚本来のうま味も出てきます。
お出汁ですね。煮こごりの甘辛とその出汁がまたベストバランス。
ちなみに栄養価は、「100gあたりタンパク質が15g、脂質1g」。ダイエット中の人や筋トレ民にもお薦めです。
コラーゲンも豊富なので、健康&美容食として取り入れてみるのもいいかもしれません。
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というわけで、6種類の缶詰を食べ比べてみました。
1つ1つの缶を開ける楽しみ、そして味わう幸せに、日本が海に囲まれていて良かった…!と実感した次第です。
ちょっとスペシャルな缶詰を、ぜひチェックしてみてくださいね!