その引き出しを、最初に増やしてくれたのは、『王家の紋章』の演出をしてくださった荻田(浩一)さんでした。宝塚歌劇の演出もされていた方なので、例えば、「呼吸の使い方」から教えていただきました。
荻田さんが見たら、今の私はまだまだかもしれないけど、「荻田さんに言われたことを、意識しよう」と思って舞台に立つようになったのは、自分の中でいい発見だったと思います。
『ピーターパン』の演出家の藤田(俊太郎)さんは、『王家の紋章』を観に来てくださって。そのとき、「グランドミュージカルで帝国劇場に出ているのに、芝居がすごくナチュラルでいいですね」って言ってくださって。
私としては、ほめてくださったと素直に受けとめました。タイガー・リリーという役をいただいて役作りを考えていたときも、藤田さんが
「芯だけブレずに、宮澤さんのままでいてください。自然に、ナチュラルに」
って、言ってくださって。「舞台でも、自然なお芝居を好んでくれる方がいるんだ」と教えてもらいました。
『TOKYO TRIBE』では、こうして、ああしてと言われたわけではないけど、「芝居を自分ががんばらなきゃ」と意識させてもらえて。
そして『朝陽の中で微笑んで』では、いろんな演出家さんからいただいた言葉を意識しながらできたんじゃないかなと思っています。「ナチュラルな芝居」を今までで一番、意識したと言ってもいいと思います。
ナチュラルっぽさを出せることに関しては、私としてはプラスなことだと思っているので、次の地球ゴージャスでは、このプラスをさらに(岸谷)五朗さんに味付けをしてもらって、ない引き出しを足してもらえたらなって思ってます。
どの程度あるかまだ分からないけど、歌やダンスもあって、前回私が出演した地球ゴージャスの舞台とは、また全然違う作品になるだろうってすでに感じています。ダブルキャストですし、がんばらなきゃ! って思ってます。
ーー寺脇さんとは、2作品続けて共演ですよね。同じ方と続けて違う作品に出るというのは、なかなかないことですね。しかも公演期間もかなり長いですね。
ほぼほぼ1年ですね。全季節、寺さんと過ごす!?
ーー地方公演もありますね。
-
[最終回]「ミラチャイ」連載は「人間味のある宮澤佐江」を作った"ホーム"で"チャレンジ"できる場所&芸能活動を一時休止する理由とできた目標
佐江ちゃんにとって「ミラチャイ」は、「ホーム」のような感覚だった。なぜ今、お休みをするのか、ありのままの思いを話してくれました。約6年間、200回を超える連載の最終回です。
-
[第51回]宮澤佐江「ミラチャイ」連載の6年、200回も続いた理由がインタビューでみえたー仕事、境遇、思いに向き合う
48グループと舞台。2本の軸を歩むなかで出会った人たちが、佐江ちゃんにもたらした、卒業後の大きな変化とは。「ミラチャイ」連載を彩った数々の写真やエピソードで当時を振り返っていくと、約6年にわたる長期連載になれた理由が見えてきました。
-
[第50回]宮澤佐江と「ミラチャイ」連載の6年、200回以上を振り返っていくーやっと笑って話せるあのときのこと
どんなに時間が経っても変わらない、佐江ちゃんの「根っこ」にあるものとは。48グループを出てわかったこと。今、やっと笑って話せるあのときのこと。最終回に向けて、さらに尽きないお話です。
-
[第49回]宮澤佐江が新「ミラチャイ」連載で振り返る、舞台とともに駆け抜けた2年間ー「出会い」と「別れ」さみしさと楽しさ
「これまでやってきたことの答え合わせが、今、できている」。2016年7月の新連載開始から現在まで、『朝陽の中で微笑んで』、公演中の『ZEROTOPIA』など、佐江ちゃんの約2年を振り返ります。
-
[第48回]宮澤佐江が新「ミラチャイ」連載で振り返る、舞台とともに駆け抜けた2年間【大切なお知らせあり】
2年前の7月、リニューアルして再スタートした「ミラチャイ」連載。『王家の紋章』初演にはじまり、現在公演中の『ZEROTOPIA』まで。舞台とともに駆け抜けた、佐江ちゃんの2年を振り返ります。