おむつかぶれ(よだれかぶれ)、あせも、乾燥、アトピー性皮膚炎、とびひなど、子どもの肌トラブルに悩まされている親は少なくありません。

新型コロナウィルス感染症が蔓延していることもあり、「肌トラブルぐらいならできれば病院受診は避けたい」と考えるママ・パパもいらっしゃるでしょう。

「これは病院を受診するべきなのか?」「市販薬で大丈夫なのか?」など、判断に迷うこともあるかと思います。

そこで今回は、コロナ禍における子どもの肌トラブルの対処法について、薬剤師の水 八寿裕さんに詳しく伺いました。

コロナ禍とコロナ前。薬局の対応に変化は?

新型コロナウィルスの影響により、薬剤師をはじめ薬局に勤務されている方々も激務になり、対応に追われているであろうことは想像に難くありません。

水さんは、発熱外来をしている小児科の近隣の薬局で薬剤師をされているとのこと。

コロナ禍の薬局の状況について伺いました。

水氏「コロナの影響は、薬局でもかなり深刻です。陽性が確定した時点で患者さんご本人もいったん帰宅されて、そこへ薬剤師がお薬のお届けを行っています。

同じ人数のスタッフで、通常より1.5倍から2倍の時間と手間をかけて対応しています。加えて、本来の治療が必要な患者さんの対応もしなければいけません。

肌や皮膚関連のトラブル・アレルギーなどの患者さんに関して、通院スケジュールはほぼ変わりませんが、ここのところは、やはりクリニックによっては待ち時間が倍以上になってしまい、難儀しているところもあるようです」

肌トラブルや皮膚関連の症状...病院受診のポイントは?

新型コロナウィルスの影響もあり、「肌トラブルぐらいなら受診を控えて市販薬などで対応した方がいいのか?」「病院を受診した方がいいのか?」また、「何科に行けばいいのか?」など判断に迷う人は少なくないと思います。

判断に迷った際の対処法について伺いました。

市販薬で対応OKかどうかは「年齢」が1つのポイントに

水氏「新生児・乳幼児に関しては、一般用医薬品を利用するよりは、かかりつけの医療機関をしっかり決めて、普段から受診して対応を決めておくことが大切です。発達の具合や、ワクチン接種などのスケジュールも考えてもらえますね。

乳幼児は、離乳食が始まった頃、そして離乳食から普通食に切り替える時に、食べ物によるアレルギーで湿疹が出ることがあります。症状が強く出るなどで受診が必要になったときのために、日頃から食事の内容を記しておきましょう。

気になる症状は、お薬手帳に記載するなどしておくといいですね。

一方、幼稚園から小学生ぐらいになって、アレルギー的な体質や、過去に使用した薬などが分かってきたり、本人も「痛い」とか「痒い」とか自分で症状が少し説明できるようになる年齢になれば、相談に来ていただければ薬剤師が必要なスキンケアのポイントをお話しすることもあります。

OTC医薬品(※)や一般用医薬品をおすすめすることもあります」

※OTC医薬品…薬局やドラッグストアなどで医師の処方箋なしに購入できる医薬品。薬剤師の説明が必要になる。