会話は「知り合っていく」コミュニケーション

誰だって、自分の話に耳を傾けてほしいし、知ってもらいたいと思っています。

それがお互いさまなら、「自分も相手の話したいことを聞く」姿勢が気持ちよい会話のスタートです。

「今日は頭が痛くて」と話す相手には「大丈夫?」とまずその状態を受け止める相槌を返す、聞いてもらえた相手は「職場の冷房がきつくて」と言いたいことを続けられる、それを「調節って難しいよね」と受けて「私も今日は体調が悪くって」とこちらの気持ちを出せば、相手も「そうだったの?大丈夫?」と同じように返してくれるはずです。

相槌や共感は、話す側にとって「聞いてもらえる」という安心感を覚えます。

それが心を開くきっかけであり、「自分も」相手の状態を知ろうとする気持ちが生まれます。

言いたいことをお互いが素直に口にできる、それぞれの状態を受け入れるのがコミュニケーションであり、会話はその貴重な機会です。

相手に関心を持てない、話を聞く気が起こらないのであればそもそも会話はしないのがお互いのためであり、知りたいと思わない相手の話を自分語りで奪うのは、みずから評価を下げる結果にしかなりません。

話すのであれば自分も聞く側になることをためらわないのが、友情や愛情を育てる糧になります。

会話はお互いを「知り合っていく」コミュニケーションと思い、対等に思いを口にできる時間を楽しみたいですね。

話題をすり替える人の多くは、相手について知るより自分について知ってもらうことを目的としています。

話に付き合える、ついていけるならいいですが、自分が常に聞く側になるといつしか関係性に上下が生まれ、「聞かないといけない役割」を押し付けられることもあります。

会話泥棒に走る人にはむやみに同調せず、どこかで元の話題に戻すことで対等をまず自分から意識しましょう。