2: 話題をいろいろな方向に伸ばせる相づちがうれしい

話している相手にとって本当にうれしい相づちは、「よかったね」と笑顔で言ってもらえることももちろんそうですが、加えて「どんな感じだったのか」「どこを見てそう思ったのか」など、話題をさらに広げてもらえる言葉。

「デザートに出てきたシフォンケーキがすごく美味しくて」と話題が出たとき、「いいね。味は何だったの?」「デザートも楽しみのひとつだよね」など、「その次」のことに考えが伸びる言葉を返してみましょう。

相手は「私の好きな抹茶味で」「デザートは別腹だよね」と、元の話題をいろいろな方向で楽しめることにうれしくなります。

話す側にとって、自分の話に相手が関心を向けてくれている、と実感できることが安心であり、それが心を開ける信頼や「私もこの人の話を聞こう」とポジティブな関わり方を思いつく土台です。

さらに、「あなたはシフォンケーキが好きだものね」など自分について「覚えてもらっていた」とわかる言葉は、この人に話してよかったなと思える瞬間です。

3: 会話は「言葉のキャッチボール」が楽しい

聞き上手な人は、この「元の話題をいろいろな方向に発展させる相づち」がうまいのが特徴。

彼氏とランチで出かけたお店について、相手が「トイレもすごくきれいで使いやすかった」と話せば「清潔さって大事だよね」「トイレがきれいだと信用できるって思うよね」と、相手の「よかったと思う気持ち」をさらに引き出す言葉を返します。

自分が投げた話題を正面からキャッチしてくれて、そこで腕を下げるのではなくもう一球を返してくれる相手を見ると、「話してもいいのだ」と安心するし信頼感が生まれますよね。

会話は言葉のキャッチボールをお互いに楽しむのが正解であり、聞き上手な人は相手の話を分解していくスキルが高いといえます。

「どう感じたのか」に集中して耳を傾けるので、「そうなんだね」で終わるのではなくさらに具体的な気持ちを聞こうとするのですね。

元の話題を広げるといっても、「○○ってお店もトイレが素敵だったよ」といきなり自分のしたい話を持ち出すと、相手にとっては「今は○○のお店について話しているのに」と落胆するかもしれず、また自分の話題を飛ばされたことにストレスを感じる可能性もあります。

そうなると、「もうこの人に自分のことを話すのはやめよう」と思いますよね。

言葉のキャッチボールとは、相手の気持ちをそらさず受け止めることが最初であり、相づちを打つのであれば相手の言いたいことに集中した言葉がやり取りを途切れさせません。