新たなナンパスポットに
2杯目の生ビールを乾してそろそろ帰ろうと思ったら、目の前で寸劇が始まったのでしばし居座ることにした。
前のテーブルの女子会3人組に、どこからか現れた男子グループ数組が次々と話しかけている。
韓国で言うハンティング。日本で言うナンパである。路上で飲めるノガリ横丁は伝票さえ持っていれば席の移動もしやすいので、数年前からナンパの名所になっているのだ。
品定めを続けていたらしい女子会3人組は、4組目の男性グループと相席になった。いい雰囲気で会話が続いている。ナンパをするほうもされるほうも慣れているようだ。これもノガリ横丁の新しい風景といえる。
80年代末から2000年代の初頭、我が国では軽薄な路上ナンパに抵抗を感じる若者が多く、ナンパは主にディスコ(クラブ)などの閉ざされた空間で行われていた。
あれから20余年。今やノガリ横丁はダンスのないクラブなのかもしれない。もちろん、コロナ禍で大箱のクラブの営業時間が短縮されていたことも影響しているだろう。
よくも悪くも、我が国の飲酒文化の変遷と若者風俗を目の当たりにできるノガリ横丁。
訪韓の際はぜひみなさん自身の目で確認してみてほしい。
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