2022年のトレンド「新欧風カレー」
今年6月、カレー総合研究所が、2022年のカレートレンドを「新欧風カレー」と予測しました。
欧風カレーは、約150年前の明治時代にヨーロッパから伝わり、日本でカレーが食べられるようになって以来、独自の進化を遂げてきたカレーです。
それがもう一段階、発展したのが「新欧風カレー」。「新欧風カレー」と一口に言っても、その種類は実に豊富!
「新欧風カレー」の系統図
「新欧風カレー」の系統として、具材特化、スパイス特化、トッピング、フュージョン、食べ方スタイル」のカテゴリ別に、それぞれ系統があります。
例えば、具材特化には松坂牛・名古屋コーチン・黒豚・飛騨牛などのブランド肉を使用した「高級プレミアム系」、欧風カレーとキーマカレーをミックスした新しいカレー「欧風キーマ系」、フュージョンには、楽しさやインパクトのある盛り付けで“映える”カレー「ビジュアル系」など。まさに種類が多いことも、魅力のようですね。
「新欧風カレー」が注目された背景
新欧風カレーが注目されるようになったのは、3つの背景があるそうです。
1. 欧風カレー派の復権
近年、インドカレーやスパイスカレーの人気が過熱しすぎたため、原点である欧風カレーを再認識、再評価するカレー通が増えている。
2. 日本でもカツカレーの欧風カレーが再注目
イギリスなど海外において日本文化としてのカツカレーがブームとなっており、多くのメディアで紹介され、内外食ともに新たな需要が生まれている。
3.スパイスカレーの影響を受けた欧風カレーが出現
スパイスカレーが近年日本でトレンドだが、欧風カレーにもスパイス感を強調し、欧風カレーの旨味やコクとも両立したものが人気になりつつある。
またコロナ禍により家で欧風カレーを食べる回数が増えたことでマンネリ化しており、それを打破するために、主婦やカレー男子を中心に新しい欧風カレーの創作意欲が増えているとのことでした。
ヘルシーなカツカレーに注目が集まる
ところで、「トッピング」のカテゴリ中には、「新カツカレー系」という系統があります。これはカツの素材や味、大きさ、盛り付けなどにこだわったカレーとのこと。最近ではどんなカツカレーが人気なのでしょうか?
カレー総合研究所代表の井上岳久さんにうかがいました。
井上「近年、カツカレーは進化しており、カツの肉も従来のポークだけでなく、ビーフ、チキン、マトン、エビやハモなどの魚介系などが出現しています。
特に最近注目されているのはヘルシーなカツカレーです。例えば、鶏胸肉のカツカレー、海老カツやサバなどの魚カツカレーなどの魚介系、揚げないカツカレーなどがあります」
カツカレーだけでも進化しているんですね。