子どもの心を開く聴き方3選
では、子どもの話を聴くときは、どんなことに気をつけて聴いたらいいのでしょう?3つお伝えします。
1.目を合わせて聴く
人の話は、“お互いに目を見合わせながら”聴くのが基本です。そうすることで、相手が「ちゃんと自分の話を受け止めてもらっている」と思うからです。子どもにしても、それは同じです。
忙しくても、子どもが話しかけてきたときは、ながら聴きは止めて話を聴くようにしましょう。
どうしても手が離せないときは、「ちょっと今、用事で手が離せないから、終わってからでいい?」と言って、後でゆっくり話を聴けるときに聴いてあげましょう。
子どもは背が低いので、見下ろしながら会話するような感じになることも多いと思いますが、“同じ目線の高さ”話すようにすると、より心が通いやすくなります。
2.気持ちを聴く
話を聴くときに大事なのが、“気持ちに寄り添う”ということ。子どもが「すごい腹が立ったの」と言ったら、「それは腹が立つよねえ」、「ものすごく痛かったの」と言ったら、「痛かったんだ~」と、感情言葉を見つけて共感を示してあげましょう。
そうすることで、子どもは「私の話をちゃんと聴いてくれている」「僕のことを分かってくれている」と感じます。
また、小さい子どもはまだうまく自分の感情を言葉で表現できないことも多いので、ときには会話の内容から感情をリードすることも効果的です。たとえば、「今日ね、〇〇ちゃんがこんなこと私に言ってきたの!」と子どもが言ってきたら、「そんなこと言われたら嫌だよねえ」といった感じです。
もし、こちらが言ったことが的外れだったら、「うーん、嫌っていうか、すごく悲しい感じがしたの」と子どもは言ってくるでしょう。そうしたら、「そうか、悲しい感じがしたんだね」と返します。このような会話を積み重ねていくうちに、子どもの心をよく理解できるようになってきます。
3.最後まで口を挟まずに聴く
子どもの話は、途中で口を挟んだり急かしたりせずに、とりあえず最後まで聴きましょう。
言いたいことや訊きたいこと、アドバイスなどは、話が全部終わって、子どもの感情を吐き出させてからでも遅くはありません。むしろ、少し時間を置いてからのほうがいいぐらいです。
人が誰かに話をしたいときというのは、心のバケツに感情がいっぱいたまっているときです。
水でいっぱいになっているバケツに水を注いでも、それ以上入ってきませんよね。心の中も同じです。まずはたまっている思いを吐き出さないと、入ってこないのです。
また、本当に話したいことというのは、話の始めよりは、終わりの方でポロっと出てくることのほうが、圧倒的に多いのです。
最後まで興味深く聴いてあげることで、子どもは本音を打ち明けやすくなります。
まとめ
「子どもが自分の話をまったくしてくれなくて、寂しい」「子どもが何を考えているのか分からない」・・・子どもが中学生、高校生になったママさんから、こんな話をよく聴きます。
最初から自分の話を親にまったくしない子どもなんて、いません。話をしなくなるのには、理由があります。
人は、聴かない人には話しません。それは、子どもも同じなのです。
子どもがどんどん話をしたくなるような聴き方を心がけてみてくださいね。