・・・大丈夫、失敗しても他にも方法はあるんだ。狩猟に失敗したら、今度は「撒き餌」という手が有効だよ。ちょっと卑怯だけどね。何を使うか分かるかい?

 

 

 ・・・そう、とうもろこしさ。このとうもろこしをわざとターゲットの前で落として、拾ってくれたら「どうもありがとう。お礼に・・・」と続けられるわけさ。こういうちょっとしたやり取りだけで相手の警戒心も大分違ってくるんだよ。え、拾われなかったらどうするかって?そんな娘はこっちから願い下げさ!

 

 

 

 

ポトッ

 

 

 

 

「すみません、落とされましたよ」

ほら、拾ってくれたろ?このやり取りが成功したら、あとは話を続けるのは簡単なのさ。今回は、とっておきの手を使ってみよう。この方法で落ちなかった女の子は一人もいないよ。

 

 

 

 

「ありがとう、とうもろこしを拾ってくれた心優しいお嬢さん。
でも生憎、このとうもろこしを受け取ることはできないよ。
だって、このとうもろこしは君に食べてもらいたがってるもの」

 

どうだい、さわやかだろ?ニヒルに笑って太陽光に銀歯を反射させるのがポイントさ。1つだけ注意点があるとすれば、効果がありすぎることかな。あんまり惚れさせてしまうと、後で突き放すのが厄介になるからね。非情だけど、その距離を保てることがナンパ師と素人の差なんだよ。

 

 

 

 

「本当ですか?ありがとうございます。
うん、おいしい!」

 

 

 

 

えっ、芯まで・・・?

 

いや、参ったよ。こんな女の子は初めてだ。ナンパ師が獲物に恋するのはご法度なんだけど、まさかとうもろこしの芯まで食べてしまうとはね。こんなに胸が高鳴るのは生まれて初めてさ。

まあ、トラブルはあったけど、これが僕が95%の確率で成功させてきたナンパテクニックってわけさ。この記事を読んだ君はぜひ次回からのガールハントに活かしてほしいね。

ああ、ちなみに彼女の名前はユリコって言うんだ。優しくて気立てのいい娘だよ。今度、彼女の両親に挨拶に行くんだ。まったく、獲物をハンティングしたつもりが仕留められたのは俺だったってわけ。これで事実上ナンパ師は引退かな・・・?

このテクニックを実践する君たちはそうならないように祈ってるよ。じゃあね!

大学を中退して成り行きで専門学校を卒業し、ろくに就職もせずにオモコロというサイトで出鱈目な記事を書き続けて数年、分かったのは人はインターネット上で存在感が増すほど社会的にゴミに近付いていくということでした。

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