「血流」や「臓器の働き」を司る大切な神経で、自分ではコントロールできないのが自律神経。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、両者がバランスをとることで健康を維持することができる。

交感神経は、「緊張や興奮時に働くアクセルのようなもの」で体も脳もよく働く昼間に優位になる。筋肉は緊張し、血管は収縮、血流量が低下する、まさにランニング中の状態。朝起きて朝食を終えて昼に向けて、どんどん優位になっていく神経である。

 

一方副交感神経は、「リラックス時に働くブレーキのようなもの」で夕方から翌朝にかけてはこちらが優位になる。そうすると、筋肉は弛緩、血管は拡張、血流量は増大して体がリラックス状態になる。さらに男女とも、加齢にともない、副交感神経は低下すると言われている。

ちなみに多くの人がストレスを過剰に感じている現代人は、体を守るために交感神経が優位になりがち。そのため血流が悪くなり、便秘や冷え性などの症状、免疫力も低下する。美容のにも健康にもよくないというわけ。

実はランニングなどスポーツの後もケアをしないでおくと、交感神経が過剰優になって自律神経が乱れた状態になる。血管が収縮して血流が悪くなるので、疲れはたまるし、肌は荒れるし、体調はすぐれない、だるい、冷える、イライラ……なんてことが起こりかねない。

とはいえ難しいケアは必要なし!

深呼吸やピラティス、ヨガ、座禅などで呼吸を整えると、リラックスできるため筋肉が弛緩し、血管が拡張、血流量がUPして副交感神経を優位にコントロールできる。でもやるとやらないとではものすごい違いが出てくる。

つまり「血流を意識した自律神経コントロール」ができると、血流がよくなって代謝があがるので、疲れは解消、肌はつるつる、体調もよくなるし、イライラ即効解消!というわけだ。

ケアの重要性がわかったところで、ぜひ「血流」を意識した運動ケアを実践してみては。疲労知らずは健康美人の第一歩なのです。

 

 フリーエディター&ライター。大学卒業後、女性向けの情報誌の編集に5年間携わり、その後フリーランスに。現在は料理、健康、フィットネス、マナーなどの女性実用を中心に単行本、雑誌などの編集・執筆を手掛ける。また趣味であるマラソン好きが高じてサハラ、ゴビ、南極など世界の砂漠ばかりを走るマラソン大会への出場をライフワークとしている。