作品によって違うと思うんだけど、私が経験したグランドミュージカルでは、「役」になってから、舞台上で、その日初めて顔を合わせることになるんです。
私はそれができなくて。
『王家の紋章』のときは、そうならないように、本番前に、ステージ裏で皆に声をかけていました。当時、もうそれが自分の習慣になっていたから。そうしないと気持ちが落ち着かなくて。
役のキャロルになってから、皆に「おはよう」と言うんじゃなくて、まず、佐江として挨拶をして。「また後で、ステージで!」って、まず言わなきゃいやだった。
でも、イムホテップ役の山口祐一郎さんへは、言えませんでしたけど…(汗)。イムホテップ様へは、キャロルとして「おはようございます」と「おつかれさまです」を言わせていただいてました。
本番前にコミュニケーションをとるかどうかは、本番前にステージでリハーサルをやるかどうかによっても違います。
ーーなるほど。
例えば『TOKYO TRIBE』では、殺陣のシーンもあったので、前日のよくなかった箇所を、必ず本番前に舞台上で確認しました。舞台転換もあったので、事故がないように、毎日、本番前に確認したりもして。
本番前にステージでリハーサルがあったのは、『朝陽の中で微笑んで』のときもそうだったな。
ーーやっぱり、作品ごとにやり方が違うんですね。
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