一行の台詞の「最初のひと文字」と、「終わりのひと文字」を上手に言える人はいい役者だ、って。
「〜〜だから」という台詞なら、「終わりのひと文字」の「ら」を自分の内側に向けてしまって、「だから。。」となる人が多かったりするんです。だけど、最後の「ら」までを大切に言う、とか。確かに、前回も言われていたんです。
実際、今回は違う方にそういう話をされていて、「あ…! これは五朗さんが前回も言っていたことだし、自分も気をつけなきゃいけないことだ」と思って。今自分も意識してやっています。
あと、今回、私の役名は「サンディー」と言うんですが、サンディーは、本来の宮澤佐江より頭の回転が早いんです。それは、前回の役柄の「コルリ」と同じなんです(第45回)。だから、
「佐江ちゃんの間(ま)で台詞を言っていたら遅い」
って、五朗さんに言われるんです。
ーー確かに、以前の「ミラチャイ」でその話が出ましたね!
そうなんです。「自分で考える、さらにひとつ前から、台詞を言うことを考えていないと、サンディーとしては成り立たない」って。さっそく今回も言われて、
「コ…、コ…、コルリのときも、ぃわ、ぃわ、言われたぁぁ… 」
と、思いつつ(笑)
五朗さんは、台詞の「間(ま)」とか、テンポをすごく大切にする方なんです。
台詞を言うときの「間(ま)」は、演じる方はすごく大切にしたいけど、観ているお客さんにとっては、「まだ次の台詞言わないの?」って、長く感じることもあると思うんです。
その間がしっくりはまって、身体にしみ込んで、やっと自分の言葉になるんだなって、すごく感じてます。
そういった面では、稽古が始まってまだ1週間なので、サンディーの言葉がまだ、自分の言葉になっていないかな、と思ってます。
ーー佐江ちゃんにとって、「舞台の基礎」を教えてくれる、岸谷さんや、寺脇さんは、先生というか、師匠というか、どんな存在でしょう?
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