円形脱毛症の主な原因

円形脱毛症と聞くと、ストレスが原因だと考える人が多いかもしれません。しかし、ストレスと円形脱毛症の関連性はまだわかっていないのです。

円形脱毛症を生じさせる主な原因について、わかっていることを3つご紹介します。

1.遺伝的要因

円形脱毛症には、遺伝の要因が関わっています。

実際、1親等以内に円形脱毛症の人がいる場合は、そうでない場合に比べて、発症率が10倍も高くなっています。また、一卵性双生児では円形脱毛症の一致率が55%ともいわれているのです。

さらに、円形脱毛症に関わる遺伝子もいくつか見つかっています。

2.自己免疫疾患

自己免疫疾患が脱毛を招くことも多いといわれています。

たとえば、橋本病などの甲状腺疾患、関節リウマチ、尋常性白斑、重症筋無力症、1型糖尿病などが円形脱毛症を合併する病気として知られています。

病気自体によって脱毛が引き起こされることもあれば、治療薬が関係していることもあります。

3.アトピー性疾患

アトピー性疾患も円形脱毛症と関係していると考えられています。

円形脱毛症の日本人を調べたところ、本人や家族にアトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支喘息、鼻炎など)がある人の割合は約半数でした。

また、円形脱毛症が重度であればあるほど、アトピーとの関連が強いという結果が得られています。

円形脱毛症になったら早めに受診を

円形脱毛症が生じたときには、皮膚科を受診しましょう。

円形脱毛症は、とくに治療をしなくても、自然に治癒する可能性も高いです。しかし、「脱毛がある」「いつ治るかわからない」ということ自体がストレスとなったり、さらに脱毛が気になるようになったりして、つらい時間が長く続いてしまうかもしれません。

また、受診しようか迷っているうちに脱毛が進行して、範囲が広くなることもあります。

適切な治療をおこなうことで、治癒までの期間を短くすることができるでしょう。