イ・スンユン

私は「部屋の隅っこのミュージシャン」

10月26日に東京・Zepp Hanedaで初の来日公演『2023 LEE SEUNG YOON CONCERT 「DOCKING」 IN TOKYO』を行うイ・スンユン。ハード&リリカルなロックサウンドを持ち味に10年以上活動してきた彼は、オーディション番組『シングアゲイン』で優勝したおかげで、メジャーな存在に。苦労もそれなりにあったと推測するものの、実際に会ってみるとマイペースで穏やか。一言一言を大切に話す姿からは揺るぎのない自信が伝わってくる。

――シンガーソングライターとしてのキャリアが始まったのは、2011年。MBC大学歌謡祭に参加したことがきっかけでした。この大会にはどういう経緯で応募したのでしょうか?

「音楽で独り立ちしようと思って自宅で楽器や歌を練習していたところ、私の兄が『部屋の中に閉じこもっていないで外に出なさい』と言ってきたんです。おそらく音楽を諦めろという意味だったんだと思います。それに対して怒っている時、たまたま同歌謡祭の応募締め切り日が近づいているのを知って、"これで外に出ればいいんだろ?"と、反抗心で応募したんです」

――それから紆余曲折あって、2018年にミニアルバム『月が本当に綺麗だと』を出したあたりから才能が開花した印象があります。当時ご自身のことを「部屋の隅っこのミュージシャン」、もしくは「名声なき地球人」と形容していますが、どういう意味なのか教えていただけますか。

「(窓から見える東京の街並みをじっと見つめながら)このようにビルがたくさんある中にさまざまな人たちがいますよね。誰もが『これがメインストリームなんだ』と一生懸命やっている――。つまりそれぞれが輝いていて、それぞれのメインストリームがあるわけです。だから自分も同じなんだという思いがいつもあるので、そういう言葉で表現したんです」

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