絶食系男子は増えていると感じる?

--長年飲食店に携わっていると、男女間のやり取りや駆け引きを目の当たりにすることも多いと思います。同じような絶食系の男性は増えていると感じますか?

北村さん「絶食系の男性が増えているというよりは、恋愛や結婚に興味がないということを言いやすくなってきたのでは? と思います。

今は、『多様性を大事にしよう』といった風潮が強く、恋愛の形も様々ですよね。

「結婚できない」のではなく「結婚しない」、独身を選んでいるという男女も増えていて、そういう生き方も受け入れられています。

あと、僕は、毎日ブログで情報発信を欠かさずやってて、SNSのヘビーユーザーでもあります。

それで感じるんですが、今ってネット上でいろんな欲求がある程度満たされてしまうんです。暇潰しもできるし、人と交流できてつながれるし、承認もしてもらえるし。

そうしたことも考えると、これから絶食系と言われる人たちが多くなってくるのは間違いないのかな、と思います」

--男女間のやり取りや駆け引きに、25年間で違いなどはあるでしょうか?

北村さん「飲食店での食事というのは、多くの人にとっては非日常な空間で、特別な日であることが少なくないと思います。そういう空間、そういう日の立ち振る舞いは、カップルに関していえば、見ていて案外変わらないイメージです。

デートで来られているカップルの場合、男性がリードしてお会計を出すことが今も昔もやはり多いですよ。

逆に、会社関係の団体客などは、以前は女性が上司にお酌して回って……という場面を当たり前のように目にしましたが、今はほぼありません。全くなくなったというわけではないですが」

絶食系男子の攻略法はある?

絶食系の男性を好きになってしまった場合、特別な関係性に発展させるのは困難を極めるでしょう。不可能に近いといってもいいと思います。

絶食系の男性は誰のものにもなりませんが、自分のものになることもありません。

もし絶食系男子を好きになってしまった場合は、特別な関係になることは諦めて、“推し”のような感覚で応援するのが最良です。

ただ、絶食系の中には、「本当は絶食系じゃないけど、絶食系のフリをしている(絶食系に見える)」男性も存在します。

女性との良い出会いがなさすぎて恋愛も結婚も諦めてしまった人、自分に自信がないことを悟られないようにしている人、などです。

そういう男性の場合、興味がないフリをしていても、心の奥底では「恋愛したい」「結婚したい」という願望を密かに持っています。

意中の彼が本当に絶食系男子なのか? 絶食系男子のフリをしているだけなのか? を見分けるコツについて、北村さんは以下のように述べています。

「勇気のいることかもしれませんが、思い切って女性側から積極的にアプローチをかけてみるとか。絶食系のフリをしている男性の場合、女性側からの積極的なアプローチにとても弱く、簡単に陥落すると思います。

本物の絶食系であれば、『拒否(拒絶)される』『嫌がられる』『距離を置かれる』、などの反応が返ってくると思います」

今後ますます増えてくると思われる絶食系男子。

そのやや特殊な考えに寄り添って生きるには、こちらも少し相手に対する見方や考え方を変えてみる必要があります。

今回の北村さんとのお話を、絶食系の男性たちに対する理解やコミュニケーションに役立ててみましょう。

【取材協力】
北村 英昭(きたむら ひであき)

キャンディ姫路&Kitchin11』店主。日々を生きやすくするオンラインサロン『シェルター』を運営。note『無能マンhide/なんもやる気ない人のやる気の片鱗』の記事は1200本以上。自身の活動や日々の気づき、時事問題などについて発信を毎日続けている。漫画、ゲーム、音楽が好き。

3万人を超える人の悩みを解決するコーチ&カウンセラーとして活躍。 2010年、その経験を活かしてコミュニケーション心理スキルを紹介する、コミュニケーションライターとして独立。一般社団法人日本聴き方協会認定シニアインストラクター・認定シニアカウンセラー。 [ブログ]