子どもが「高1クライシス」に陥ったら…親がすべきこと

1:つらかったら学校を休んでもいいと伝える

なかなか新しい環境になじめずに大きなストレスを抱えている子どもに「もっと頑張れ」とお尻を叩くような声かけは逆効果です。

まずは親は味方であるということを感じてもらうことが重要。学校に行き渋っているときは「休んでもいいよ」と伝えることで、「行かなければ、でも行きたくない」と葛藤している子どもの気持ちが少なからず楽になるはず。

親としては、「このまま不登校になったら…」という不安からつい、無理やりにでも行かせる選択をとってしまいがち。でも、まずは子どもと対立するのではなく、子ども側に立って寄り添う姿勢を見せましょう。

今後どうしていくという話し合いをするためにも、子どもが「親に心を許して話せる」環境を作る必要があります。

2:頑張りを認める言葉がけをする

新しい環境下で、授業についていけない、人間関係をうまく構築できない…など、自信を失いかけてネガティブになっている子どもには、なるべく少しの頑張りでも認めるような声かけを。

「朝起きることができている」「宿題をきちんとやっている」「こんなに重たいカバンを持って毎日頑張って通学している」など、できているところに目を向ける声かけをしましょう。

子どもが自信を失っているときに、いくら褒めたり認めたりしても親の言葉がストレートに響くことは少ないかもしれませんが、「あなたを見ているよ」というメッセージを少しずつでも感じとってもらえることが重要です。

3:家は子がリラックスできる場所だと考える

学校から帰ってきた子どもが何をするでもなくダラダラと寝ころんでいたり、勉強もせずに自分の好きなことだけやっていたりすると、つい「怠けてないで○○したら?」など、小言を言いたくなってしまうもの。

でも、高1クライシスの原因にもなっている「通学時間の長さ」や「授業の大変さ」を考えても、高校に行って帰ってくるだけで疲れ切っている場合もあります。

家でも親に怒られたり、「ああしろ、こうしろ」と命令されたりしていると、リラックスする暇がなくますますストレスがたまることに。

親自身が子どものダラダラした態度にストレスを感じないためにも、「高校で頑張っている分、家では休憩して力をためているんだな」という心構えで、子どもが家で何もしていないように見えても、まずはゆっくり見守ってあげてはいかがでしょうか。

小1、中1に続いて、また大きな環境の変化があるために起こる「高1クライシス」。心身ともに大きく成長する時期でもあります。頑張って環境に適応しようとする子どもを、親として温かくサポートしていけるといいですね。

エディター&ライター。エンタメ誌などの編集を経て、出産を期にライターに。ミーハー精神は衰えないものの、育児に追われて大好きなテレビドラマのチェックもままならず、寝かしつけたあとにちょこちょこと読むLINE漫画で心を満たす日々。