習い事は「絞る派」のメリット

メリット1: 人よりも得意なことができる

習い事の数を絞って、しっかりと練習などの時間を確保することで、「周囲よりも得意なこと」ができるのは大きなメリット。

少し苦手なことやできないことがあっても、「自分にはこれがあるから大丈夫」と思える材料があるのは強みですね。

しかし、このメリットを活かすためには、そもそも「子どもの能力や性格に合っている習い事」を選ぶことが大切だそう。

あるママは「本人の希望でサッカーをさせたけれど全く身が入らず、逆に親がなんとなくやらせたピアノが今になって伸びてきている」と語っていました。ある程度、長い目で見極める必要がありそうです。

メリット2: 継続力がつく

習い事の数を絞っている家庭で多く見られた意見が「子どもが辞めたいと言っても一旦は保留にして様子を見る」というもの。

ちょっとやそっとじゃ辞められないという経験から、継続力がつくそう。

「辞めたい理由に“なんとなく感”があり、深刻でない場合は様子を見ます。そうこうしているうちに、バレエは6年間くらい続いていました。

そのおかげかわからないですが、現在の中学受験の勉強に関しても『もう嫌だ』などの言葉は聞いたことがないですね。毎日やるのが当たり前、続けるのが当たり前という習慣がついているのだと思います」(食品関係勤務/39歳)

このように、特定の習い事に対してだけではなく、あらゆるものに対して継続力が影響するようです。

「絞る派」のデメリット

デメリット1: 得意の範囲が狭くなる

「夫の話ですが、子どもの頃からほとんど剣道しかやっていなくて他にできるスポーツがないため、活発な息子と遊んであげられるものが少ないと嘆いていますね」(養護教諭/34歳)

一つのことに打ち込んでいると、おのずと他のことに割く時間が少なくなります。

もちろん、これまでやったことがないことに対してもなんとなく感覚を掴んでできてしまう、という器用なタイプもいます。

しかしそうでない場合は、「得意なことはとにかくできる、でもそれ以外はむしろ不得意」という現象が起こってしまうこともあるようです。

デメリット2: 習熟度が上がってくると逆に大変

「最初はピアノが週に1回だけだったのですが、息子の習熟度と熱意が上がるにつれてレッスンが週3回になり、コンクール出場にもどんどんお金がかかってきています……」(自営業/38歳)

習熟度が上がっていくと、習い事をたくさんやっている子とほとんど変わらないレベルで習い事に足を運ぶことになったり、休日も習い事関係のコンクールや大会があったりするので生活のほとんどがその習い事を中心に回るようです。

子どもは自分の好きなことを毎日できて楽しい反面、親は時間的にも金銭的にも大変! という一面もあるのですね。

水泳やピアノなどの定番だけではなく、プログラミング教室やスポーツのクラブチームなど、子育て世代が子どもだった時代とは比べものにならないほど、習い事の種類は多くなっています。

習い事をたくさんするか、少数に絞るか、まずこの選択から頭を悩ませるところですが、その決定材料には「子どもの適性」だけではなく「親の適性」も入れてみましょう。

今回紹介したメリットやデメリットを参考に、「習い事はたくさんさせる」「少数に絞らせる」、親である自分自身がどちらのほうが無理なく対応できるかを考えてみてくださいね。