隠れ貧血の対処法を解説
1.食事の工夫
鉄分を補うためにも、鉄分が多く含まれるひじきなどの黒い食材やほうれん草、人参、レバーなどを積極的に取り入れるようにしましょう。
ただ、なかにはレバーが苦手な人もいますよね。そのような人は、ほうれん草などのレバー以外の食材と、ビタミンCやクエン酸を一緒に摂るのがおすすめです。ビタミンCやクエン酸と一緒に摂ることで、鉄分の吸収率がアップします。
また、鉄の調理器具を使うのもおすすめ。トマトや酢を使った酸性の料理や煮込み料理を作れば、鉄の溶解率がアップします。
2.サプリメントの摂取と注意点
サプリメントには、鉄分だけを摂取できるものや、ミネラル類をまとめて摂取できるものがあります。
サプリメントの形状は、タブレットで噛み砕くタイプやグミタイプ、錠剤やカプセルタイプがあるので、自分が続けやすいタイプを選んでいただいて構いません。
鉄分サプリメントを取り入れる際、鉄分の吸収を阻害するカフェインは30分以上の間隔をあけてから摂るようにしましょう。
隠れ貧血対策には漢方薬もおすすめ!
隠れ貧血対策には、漢方薬を使用するのもおすすめです。
漢方薬は副作用のリスクが少ないうえに、毎日決まった時間に飲むだけで隠れ貧血の対策が可能です。
貧血の原因は、過労や冷え、生理、ホルモンバランスの乱れなどにより赤血球を生産する機能が低下することが考えられます。
よって「胃腸の働きを改善し、血液をつくる機能を回復する」「血流をよくして、脳に酸素や栄養を運ぶ」「胃腸の働きをよくし、ビタミンや鉄の吸収を促す」「月経過多を改善し血液の排出を防ぐ」などの作用がある漢方薬が用いられます。
西洋薬やサプリメントは、足りない鉄分を補うのが基本です。しかし、漢方薬は心とからだのバランスを整え、根本の原因にアプローチすることで貧血になりにくい体質を目指すことができます。
<おすすめの漢方薬>
・加味帰脾湯(かみきひとう):胃腸の機能を助けて、エネルギーである気と血(けつ)を補うことで、貧血、不眠、精神不安を改善する漢方薬です。虚弱体質で血色の悪い人に用いられます。
・人参養栄湯(にんじんようえいとう):からだのエネルギーや栄養を補うことで、疲れやだるさに働きかけて元気を取り戻すのを助けてくれます。手足の冷えや貧血などの症状がある人や、体力がない人におすすめです。
ただし、漢方薬は体質に合わなければ副作用が起こりやすくなったり、効果が得られなかったりするため、プロに相談してから使用するのがベストです。
スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方薬を見極めて自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービス。
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隠れ貧血を早めに対処してからだの不調を改善しよう
隠れ貧血は、自覚症状が肩こりや頭痛といった身近な不調であることが多いうえに、血液検査ではわからないため、気づきにくいです。
放置するとさらに貧血症状が悪化するリスクがあるため、食事で鉄分をしっかり摂ったり、サプリメントや漢方薬をうまく取り入れて補うようにしたりするといいでしょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師:中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。