急な元彼からの連絡で…

そんな麻子さんに元彼から連絡があったのが、半月ほど前。

ふたりが好きだった漫画が映画化され、その公開が決まったときでした。

「一緒に観に行かない?と言われて、何が起こっているのかわからないくらい有頂天になりましたね。

ふたりきりの時間を持てるくらいまだ自分は身近な存在なのだ、と勘違いしていました」

元彼に言われるがまま、以前のように迎えに来てもらって映画が終わればおしゃれなレストランで食事をして、麻子さんは復縁の可能性を強く感じたそうです。

まだ恋愛感情があってよりを戻したいと思っていることは、会う前に伝えていたという麻子さん。

「気持ちを隠して会うのは私が難しくて、復縁したいことを最初に言っておけば元彼も考えてくれると思いました」

素直に気持ちを伝えることが誠意だと信じていた麻子さんに、元彼は「ありがとう」とだけ返して、映画デートの日は特に何もなく終わったものの、次の日からLINEでのやり取りが復活します。

自分の近況や世間の話題を送ってくる元彼に返信しながら、「しつこくしたらまた重いと思われる」と考えた麻子さんは、復縁を迫ることなく元彼の接触に応えていたそうです。

平日夜の食事にも誘われ、その週の日曜日にはまた買い物デートの話も出て、元彼のほうが積極的に関わろうとしているのは、LINEのメッセージから伝わってきました。

「このまま順調に進めばきっとやり直せる」と思った麻子さんは、以前とは違った自分を知ってもらうために、元彼の恋愛事情などプライベートに深く踏み込むことなく、そんな状態を受け入れていきます。

次の週になり「やり直してほしい」と元彼から言われたときは、幸せな気持ちでいっぱいになりました。