持ちかけられた相談
「そのAが、『今度一緒に飲む機会があるんだけど、そのときにLINEのIDを交換したくて』と相談してくれました。
どんな流れだったら警戒されずにIDの交換ができるか、Aは悩んでいて。
会社を離れた状況で男性と話すのも初めてで、緊張する気持ちはわかりました」
Aさんが初めて自分から行動を起こそうとしているのがわかり、麻美子さんは必死に策を考えます。
「数人で話しているときにさり気なくLINEについて話題にする」「ふたりきりならLINEの使い方を相談してみる」など、半分はプライベートな状況なら気軽に話すのがいいのでは、と麻美子さんはAさんに伝えたそうです。
「Aは『ありがとう』って、何とかしてふたりで話せる状態を作る、と言っていました。
ただ問題がひとつあって、その男性を狙っている女性社員がほかにもいて、その人も飲み会に来るから独占されそう、って不安そうだったのですね」
その女性社員は会社で男性によく話しかけていて、明るく気さくな性格で自分よりも交友関係が広く、評判がいいことがAさんにとっては脅威でした。
「そんな人が一緒のなかで男性と時間を作ってLINEのIDを交換するって、Aには難しいかもと思ったのです」
大学の頃、合コンに行っても黙りがちで複数の人がいる会話では特に我を引っ込めてしまうAさんの様子を知っていたので、麻美子さんはうまくいくか心配だったそう。
「それで思い付いたのが、飲み会のときに私がAに電話してその場でアドバイスをすることです」
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