友人の気持ちを信じること

麻美子さんの行動は、友人であるAさんの恋路を助けたいがためのものでした。

ところが実際はそれが友人にとって迷惑な状況を生んでしまい、結果は「邪魔」なものとなりました。

もし麻美子さんの提案を受け入れるとしたら、Aさんは「困ったときにこちらから電話をするから」と答えていたのではないでしょうか。

「かけなくていい」と言われたのであればそれを信じるのも、おせっかいを生まないためには大切なわきまえだと感じます。

ひとりで何とかしようとしている友人の気持ちを想像すれば、自分が割り込むことより「何かあったら連絡をしてね」と外から支えるやり方も思いつくはずです。

「私は、Aにはできないだろうと最初から決めつけていました」

と麻美子さんは話しますが、これは友人を信じていないということ。

本人のやる気を尊重せず失敗を前提にすると、それが伝わることで相手は友情を失っていきます。

この電話の後、Aさんからの連絡は減った現実が麻美子さんの心を苦しめていました。

「Aには、何か相談すれば自分の邪魔をすると思われているのかもしれません。

反省したし、あんなことはもう二度としないと言えるのですが、信じてもらえるかどうか……」

Aさんに必死に謝ったという麻美子さんは、何よりも自分がAさんを軽んじていたことを深く反省しています。