「左利きの人間は天才タイプ」「左利きは出世する」「左利きは寿命が短い」――昔から言われ続けてきた“左利き”の特徴は、データで実証されているものから迷信じみたものまで多種多様だ。

統計上はおよそ10人に1人の割合で存在するとされる左利きだが、ふと私たちが普段から目にしている漫画・アニメを思い返してみれば「そんなに左利きキャラクターは多かったかな?」と悩んでしまう。

そこで今回はさまざまな作品から“左利きのキャラ”を探し出し、その設定にどんな効果があるのかなどを考えてみた。

 

代表的な“左利き”キャラクターたち

 

まずは有名どころの漫画・アニメから左利きのキャラクターを引っ張り出してみよう。

主人公または主役級でいえば、『テニスの王子様』の越前リョーマ、『けいおん!』の秋山澪、『るろうに剣心』の斎藤一、『魔法少女リリカルなのは』の高町なのは、『咲-saki-』の原村和などが左利き。ミュージカル版『テニスの王子様』、映画版『るろうに剣心』では、左利き設定がちゃんと生身の役者によって再現されている。

ちなみに主役級ではないが、このほど2年ぶりに連載再開が発表された『HUNTER×HUNTER』のシズクも左利きだ。
 

また『鋼の錬金術師』のエド、『寄生獣』の泉新一のように、本来は右利きだが、ストーリーの展開上やむなく左手メインになったケースもある(後述する野球漫画の主人公たちも同じ)。

こうして見ると左利きキャラは多いように思えるが、とてもじゃないが割合的に全キャラ数の1/10には届いていない。作中でのポジションにしても「天才型」「出世する」「短命」などは当てはまらないように感じられる。

越前リョーマや高町なのはのような超絶天才タイプもいるが、むしろ全体としては少数派。目立った出世をすることもなければ、右利きキャラより短命というわけでもない。リアル世界の左利きと、漫画・アニメ界の左利きキャラは必ずしもイメージが一致しないようだ。