撮影:新関雅士

間もなく開幕するサッカーW杯ブラジル大会を最大限に楽しむため、オススメしたい方法が想像の翼を広げ、妄想を膨らませることだ。自分が日本代表の監督なら、どんな11人をスタメンとして起用し、ジョーカーとして誰を途中投入するのか。

そうした楽しみ方をするうえで、ファンにとってありがたいイベントが開催された。5月17日、東京ミッドタウンで行われた「サッカー日本代表戦応援イベント」だ。

 

朝日新聞による報道写真展、サッカー日本代表グッズがもらえるスタンプラリー、「Audi×SAMURAI BLUE 11 Limited Edition」の展示に集まった数百人のサッカーファンの前で、トークショーに登壇したサッカー元日本代表の名波浩氏は観戦ポイントをこう語った。

「センターFW自身が点を取らなかったとしても、周りに点を取らせるような動き出し、おとりの意識を持っていれば、日本代表は機能すると思います」

注目はズバリ、4−2−3−1のシステムで誰がセンターFWを務めるのか、だ。

現役時代、ジュビロ磐田で中山雅史氏と名コンビを組んだ名波氏は、同じタイプの大迫勇也(1860ミュンヘン)をスタメン候補に挙げた。

 

「パスの出し手だった僕からすると、センターFWに求められる要素は動きだしの速さと、狙いがわかりやく伝わってくること。

中山さんはそのふたつをパーフェクトにこなしてくれました。そういうことを考えて、僕のチョイスは大迫。昨年11月のヨーロッパ遠征で結果を出していますし、周りとの連携も良かったので」

昨年11月のオランダ戦は前半に2点をリードされる展開だったが、前半終了間際、大迫が反撃の狼煙を上げるゴールを決めた。これで流れを取り戻した日本代表は、強豪相手に引き分けている。

本大会でも劣勢の場面は十分に考えられる。仮に大迫が点を奪えなかった場合、ザックジャパンに打つ手はあるのだろうか。

名波氏がキーマンに挙げたのは、「サプライズ選出」と言われた大久保嘉人だ。今季のJリーグで得点量産してきたストライカーを1トップに投入し、さらに、トップ下を本田圭佑から香川真司に変えることで、ザックジャパンには“波”が生まれる。