デビューのきっかけ、ペンネームの由来は?

 
ファンから贈られた“自画像オブジェ”があった 拡大画像表示
ワニマガジン社『季刊GELATIN 2011 春』より 拡大画像表示
 

まず最初にイラストレーター・左先生をご存じない方のために、どういった方なのかお話しをしましょう。

主に“美少女イラスト”などで有名な左先生は、主な活躍の場として小説やゲーム、CDジャケットなどの表紙イラストを執筆。そしてゲームやアニメーションなどのキャラクターデザインを執筆することも。

 

 
コーエーテクモゲームス『討鬼伝(とうきでん)』より。キャラクターデザインを担当  拡大画像表示

この日本発信の“クールジャパン”な文化を担っているひとりとして数えられており、日本はもとより世界中にファンを持つ気鋭のイラストレーターです。

彼の描くキャラクター如何(いかん)で、売り上げを左右する希有な存在。そんな方が、横浜に住んでいます。

 
台湾で出版された雑誌の表紙も飾った  拡大画像表示

1980(昭和55)年生まれの34歳。生まれは横浜市の金沢区。その後、瀬谷区、栄区へと転居を繰り返すも生粋のハマっ子。

まずはペンネームの由来、“左”について聞いてみよう。なぜ“左”なんでしょう?

「僕が“左利き”だということなんですが、いろいろと事情がありまして……」

 
左先生の左手  拡大画像表示

いくつか理由があるそうで。

「まず自身が左利きだったこと」や、「本名と同じ名字の友人がいて周りから“1号・2号”と呼ばれたり、利き腕を指して“右・左”と言われたこと」だったり、「学生時代によく通っていたゲームセンターにあった“コミュニケーションノート”(ゲームの話題を書き込んだりイラストを描いたりする交流ノート)に絵を描いて、イラストにサインとして“左”と書き込んでいたから」……だそう。

 

 
ゲーム文化には並々ならぬ熱いものがあるそうだ  拡大画像表示

デビューのきっかけは“同人”(既存の漫画やアニメなどをテーマに扱った“二次創作”作品などのこと)活動から。

描いた漫画やイラストをコミックマーケット、通称=“コミケ”で発表をしていたころ、雑誌編集者の目に留まり、商業イラストの仕事を始めたという。

「そのデビューのとき、名前をどうするか? ……で普段使っていたペンネームの“左”と名乗ってしまい、2回目、3回目も“左”と名乗るうち定着してしまったのが理由ですね」

なるほど。漫画やイラストを描いたりと仰ってましたが、やっぱり小さいころから絵は得意だったんですか? 美術の成績も良かったり……。

「えぇ、それは。学生時代はトップでしたね」