デビューのきっかけ、ペンネームの由来は?
まず最初にイラストレーター・左先生をご存じない方のために、どういった方なのかお話しをしましょう。
主に“美少女イラスト”などで有名な左先生は、主な活躍の場として小説やゲーム、CDジャケットなどの表紙イラストを執筆。そしてゲームやアニメーションなどのキャラクターデザインを執筆することも。
この日本発信の“クールジャパン”な文化を担っているひとりとして数えられており、日本はもとより世界中にファンを持つ気鋭のイラストレーターです。
彼の描くキャラクター如何(いかん)で、売り上げを左右する希有な存在。そんな方が、横浜に住んでいます。
1980(昭和55)年生まれの34歳。生まれは横浜市の金沢区。その後、瀬谷区、栄区へと転居を繰り返すも生粋のハマっ子。
まずはペンネームの由来、“左”について聞いてみよう。なぜ“左”なんでしょう?
「僕が“左利き”だということなんですが、いろいろと事情がありまして……」
いくつか理由があるそうで。
「まず自身が左利きだったこと」や、「本名と同じ名字の友人がいて周りから“1号・2号”と呼ばれたり、利き腕を指して“右・左”と言われたこと」だったり、「学生時代によく通っていたゲームセンターにあった“コミュニケーションノート”(ゲームの話題を書き込んだりイラストを描いたりする交流ノート)に絵を描いて、イラストにサインとして“左”と書き込んでいたから」……だそう。
デビューのきっかけは“同人”(既存の漫画やアニメなどをテーマに扱った“二次創作”作品などのこと)活動から。
描いた漫画やイラストをコミックマーケット、通称=“コミケ”で発表をしていたころ、雑誌編集者の目に留まり、商業イラストの仕事を始めたという。
「そのデビューのとき、名前をどうするか? ……で普段使っていたペンネームの“左”と名乗ってしまい、2回目、3回目も“左”と名乗るうち定着してしまったのが理由ですね」
なるほど。漫画やイラストを描いたりと仰ってましたが、やっぱり小さいころから絵は得意だったんですか? 美術の成績も良かったり……。
「えぇ、それは。学生時代はトップでしたね」