アニサマとそのファンは次代のアニソンアーティストを育てている

また、ファンの側にしても大勢の仲間とともにステージを感じ、一緒に応援することでよりアーティストに力を与えることになる。そしてそのアーティストが大勢のアニソンビッグアーティストと並び、大観衆に見守られて歌う姿は、誇らしいものと感じられるのではないだろうか。

加えて、アニサマでのコラボや応援スタイル、ファンのリアクションを自身の活動に持ち帰ったアーティストの例は枚挙に暇がない。アニサマというステージとそのファンは、次代のアニソンアーティストを育てていると言っても過言ではないだろう。
 

アニサマはもはや開催当日だけに存在するものではない

アニサマには日頃J-POPをフィールドとして活動しているアーティストも数多く出演している。2009年のGACKT、中川翔子、2011年のT.M.Revolution、2012年の森口博子や織田哲郎、上杉昇、2011年・2013年のももいろクローバーZなどはその代表例としてふさわしい。

 

彼らの出演は冒頭に挙げた圧倒的な規模感とともに、アニソンを個別の作品の枠から飛び出させて、世間にアニソンシーンというジャンルのプレゼンスを知らしめる上で抜群の効果をもたらしている。そしてそれが次なるファンやアーティスト出演を呼びこむことになったのは、アニサマ自身が証明している。

今年のアニサマも、そうしたアーティストから、ニューカマー、作品キャラクター名義での出演 、作品発の声優ユニット、シンガーソングライター、大ベテラン、大きなドラマを背負った歌手まで多種多彩なラインナップが予定されている。彼らのパフォーマンスがアニサマのステージでどのように繰り広げられるか、その結果が今後、アニソン界にどんな影響を及ぼすのか。アニソンシーンの今後を占う上で興味深い。

こうして考えてみると、アニサマはもはや開催当日だけに存在するものではないと言える。しかしそれもまずは当日のパフォーマンスがあってのこと。この3日間、たっぷりとアニソンを堪能し、アニサマの空気を楽しもう。