トマトは栄養面に優れているとよく聞きますが、中でも「リコピン」という栄養素は、カゴメと名古屋大学大学院工学研究科の後藤元信教授共同研究の共同研究により、あるものと一緒に加熱することによって体内に吸収されやすい構造への変化が促進されることがわかりました。
その一緒に加熱するとよいあるものとは、にんにくや玉ねぎ、油。
そこで今回は、カゴメの管理栄養士さんに、トマトの栄養やにんにくや玉ねぎ、油と一緒に加熱調理する簡単・時短のトマトメニューについて教えていただきました!
トマトは家族みんなにうれしい効果が期待できる!
そもそもトマトは、栄養面からどのような効果があるのでしょうか?
カゴメの管理栄養士さん(以下、管理栄養士)「トマトに豊富に含まれる『リコピン』という成分には、抗酸化作用と生活習慣病予防などの効果が期待できるため、家族みんなの健康にとって積極的に取り入れたい野菜といえます」
トマトに含まれる栄養素には、大人はもちろん子どもにとってもメリットがあるそうです。
管理栄養士「リコピンの他にも、トマトには風邪のときに摂取したいビタミンC、腸内環境を整える食物繊維も含まれています。成長期のお子さんに必要な栄養素が補えますし、元気なからだづくりが期待できます」
トマトソースは好適!
先の研究によると、トマトをにんにくやたまねぎ、油と一緒に加熱することで、構造が「トランス体」から「シス体」へと変化し、体内へと吸収されやすくなるそうです。
――この研究結果のような効果が得られるのは、生のトマトだけでなく、トマトソース、ケチャップなどでも同じなのでしょうか?
管理栄養士「トマトソースについては、生のトマトと比べて体内に吸収されやすい構造である『シス体』のリコピンの比率がおよそ4倍になることが実証されています」
トマトソースをうまく活用すれば、効率的にリコピンを摂取できそうですね。
トマトのリコピンを効率的に摂取する時短・子ども向け調理法
ところで、トマトをにんにくやたまねぎ、油と一緒に加熱する具体的な調理法にはどのようなものがあるのでしょうか?
トマトやトマト製品を使ったおすすめメニューを3つ、子どもへのおすすめポイントと共に教えていただきました!
1.彩り野菜と鶏肉のトマト煮
【材料】(3~4人分)
- カゴメ基本のトマトソース(295g)1缶
- 鶏もも肉350~400g
- 玉ねぎ1/2個
- 黄パプリカ1/4個
- 赤パプリカ1/4個
- ズッキーニ1本
- 塩小さじ1/3
- 黒こしょう少々
- オリーブ油大さじ1
【作り方】
- 鶏肉は一口に切り、塩・こしょうをふる。
玉ねぎは2cm角、パプリカは2~3cmの乱切り、ズッキーニは1cm幅の半月切りにする。 - フライパンにオリーブ油を熱し、鶏肉を両面炒め、野菜を加えてさっと炒め合わせる。
- カゴメ基本のトマトソースを加え、フタをして約5分煮込む。
塩・こしょうで味をととのえる。(※材料に火が通っているかを確認し、加熱時間を調整してください)
子どもへのおすすめポイント
管理栄養士「一般的に子どもが食べにくいといわれる赤パプリカやズッキーニも、トマトソース味で食べやすくなります」