2026年1月に東京・Zepp DiverCityで開催する日韓のバンドのコラボレーションライブ『youTopia vol.2 神はサイコロを振らない × DRAGON PONY』。実力派2組の共演を楽しみに待っているリスナーのために、先に行われた韓国公演の模様をお届け!
ジャンルにとらわれない多彩な楽曲で人気を集める日本のバンド、神はサイコロを振らない。パワフルなロックを響かせる韓国のバンド、DRAGON PONY——。
同じメンバー編成ながら異なるテイストで勝負する2組が日韓で開催する対バンライブは、情報が公開されるやいなや、国境を越えて大きな話題を呼んでいる。
ここでは先に行われた韓国・ソウルのMYUNGHWA LIVE HALLにおける公演(2025年11月23日)を紹介。白熱した約2時間のステージは、次の日本公演も期待できるほど充実した内容だった。
韓国語の手紙で感謝の気持ちを伝える神サイ
最初に登場したのは、神はサイコロを振らない(以下、神サイ)だ。オープニングナンバーに選ばれたのは『火花』。
エスニックなSEに導かれるように始まったファンキーなギターカッティングに、韓国の観客たちは即座に反応し、徐々に身体が揺れていく。
1曲目を終えると、フロントマンの柳田周作(Vo)が「カムサハムニダ!」と元気に挨拶。
続けて、重くタイトなリズムで迫る『修羅の巷』、“うたで世界を救いたい”とポジティブに歌う『六畳の電波塔』、独特のオーラを放つポップなロック『タイムファクター』の3曲をたたみかけるように演奏すると、場内は彼らの世界観に染まった空間になった。
ここで柳田が韓国語で書いた手紙を読み上げるトークタイムがスタート。
簡単なメンバー紹介の後に「今日は朝からチムチルバン(韓国の温浴施設)で汗を流して、ヘジャングク(ふつか酔いの朝に食べる定番スープ)を食べました」「学生のころからメイプルストーリー(韓国のオンラインゲーム)が好きでした」「音楽の力で皆さんと一つになれたらうれしいです!」と話すと、客席では拍手や笑いが飛び交い、なごやかなムードに一変。
そして「DRAGON PONY(以下、DP)が昨日の公演でカバーしてくれたオリジナル曲を僕たちもやります」と言ってギターを弾き始めると、『キラキラ』の爽やかなイントロが鳴り響いた。演奏はさらに激しく熱く。
その姿を見つめていた韓国の観客たちは、すっかり神サイのファンになってしまったようだ。
彼らのステージは早くも後半戦へ。繊細なボーカルがたっぷり味わえるバンドの代表曲『夜永唄(よながうた)』、リリカルな雰囲気が漂う『シルバーソルト』を演奏し終えると、共演相手のDPを称え、韓国への愛を丁寧な韓国語で伝える柳田。
直後に演奏した幸福感あふれるアコースティックサウンドの『スケッチ』は、たとえ日本語が分からなかったとしても、聴き手の心に訴えるものがあったように思う。
いよいよラスト。間髪を入れずに『未来永劫』『Lovey Dovey』『Baby Baby』『LOVE』といった軽快なナンバーで盛り上げていくのはロックバンドならでは。とはいえ、途中で客席との大合唱があり、「神サイ!」のコールが鳴り響いた今回の海外公演は、彼らにとって意義があったに違いない。

































