4.始める前に知っておきたい重要な注意点
制度を利用する前に、しっかりと以下の点を理解してから始めましょう。
投資のリスクは当然存在
・元本割れの可能性があることを忘れずに
・使う時期が決まっている教育費は、全額投資ではなく「投資分」と「安全資産分」のバランス配分が重要です
・特に短期間では市場の変動により、投資した金額を下回る可能性があります。使用予定時期の数年前から段階的に現金化することで、市場の急落リスクを軽減できます
贈与税の基本ルールは変わらず
・親のお金を子ども口座に入れる場合、年間110万円を超えると贈与税の対象になります
・こどもNISAの年間枠は60万円なので、通常は問題になりにくいと考えられます
・他の贈与と合算して110万円を超えないよう注意しましょう
・こどもNISAをきっかけに、祖父母から孫への教育資金として贈与してもらうのも一案です
12歳以降の手続きは「手間がかかる」可能性大
・「いつでも自由に」ではなく「正当な理由があれば」引き出せる制度です
・書類準備や子どもとの話し合いに時間がかかります
・緊急時にすぐ現金化できるとは限らない点も理解しておきましょう
商品選択は慎重に
・何に投資をしているかを理解した上で商品を選ぶことが大切です
・長期・積立・分散を基本とした投資信託を選択しましょう
5.2027年開始に向けて今からできる準備
「こどもNISA(仮称)」は、子どもの未来への投資として画期的な制度です。しかし、「12歳以降の引き出しは本人同意と書類提出が必要」という点は、使い勝手を大きく左右する重要な要素です。
この制度は「親が管理する子どものお金」ではなく、「子どもと一緒に管理する将来資金」という位置づけで考えることが大切です。
今からできる準備として、以下のことを始めてみましょう。
・家計を見直し、月々の積立可能額を把握する
・子ども名義の既存預金を整理しておく
・夫婦で教育費準備の方針を話し合う
・子どもの成長段階に合わせて、お金や投資について少しずつ教育する
制度開始まで、まだ時間があります。正しい理解と準備で、子どもの選択肢を広げる強力なツールとして活用していけるといいですね。
この記事は令和8年度税制改正大綱に基づいていますが、詳細な運用ルールは今後さらに明確化される予定です。制度開始前には、最新の情報を必ず確認してください。
【執筆者プロフィール】
田端 沙織(たばた さおり)
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナー/J-FLEC認定アドバイザー
証券・運用会社で10年超の勤務経験を活かし、ファイナンシャルプランナー・金融教育家として「正しく・分かりやすく」お金のことや資産運用について伝える講座や相談業務を行っています。得意分野は資産運用。中学生1人と小学生2人を絶賛子育て中。



















