
好き嫌いが多い・遊び食べ・偏食…どうする?
次の傾向のある子どもには、どんな風に工夫してあげるとパクパク食べるようになるのでしょうか? キッズ料理研究家であり、2女1男の母でもある金原恵美さんと滝村さんのお二人に聞いてみました!
1.好き嫌いが多い子
金原「好き嫌いの多いお子さんをお持ちのお母さんは、あの手この手と様々な努力をされていることと思います。目くじらを立てて、食べないお子さんを叱ってしまい、食事の時間が気まずい雰囲気になることだけは、避けたいものです。
かといって、『どうせ食べないから…』と食卓に並べないと、克服機会をなくしてしまいます。お子さんの前で、お母さんが食べていることを見せることは、大切なことです。
『この食べ物は美味しくてお母さんは大好き!』という姿を見せていると、大きくなって自然に食べるようになることも多々あります」
2.遊び食べが多い子
滝村「赤ちゃんが離乳食から、幼児食に移るにあたり、遊び食べをするのは成長の証。イライラしたり、不安に思ったりせず、気長に乗り切りましょう。ポイントは3つです」
(1)気持ちの切り替え
滝村「遊び食べも生涯続くものではありません。焦らず、そういうものだと割り切り、とにかくイライラせず根気よく、食べ方や、食べている物が何か教えてあげてください」
(2)遊び始めたら片付けて教える
滝村「『いただきます』をして食べ始めても、遊び出したら無理に食べさせず、『ごちそうさま』をして片付けてしまうのも方法です。食べるときは遊ばないことを、食事を片付けて伝えます」
(3)汚れてもいい対策を
滝村「『子どもは、遊び食べをするもの』という気持ちでいることも大切。
大人のイライラの一つに遊び食べをすると『部屋や服が汚れる』ことがあります。それなら食べやすい食器を用意したり、汚れてもいい服を着せたり、床にマットを敷いたりする工夫を。
また手をふくタオルやウェットティッシュなども常備しておくと、片づけも楽になります」
3.偏食の子

金原「体調や成長過程に影響がなければ、神経質にならないほうが良いと思います。集団生活が始まってくると、自然と食べられるようになることも。
まずは、食事は楽しいこと、身体を作るために大切なことを伝えていくこと良いと思います」
滝村「全般的に無理しない。子どもが食べないことで、親がストレスを感じれば、それが子どもにも伝わります。
食べることは生きること。楽しく食べることは、楽しく生きること。食べさせようと考えず、親が美味しく食べる姿を小さなころから子どもたちに見せていきましょう」
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子どもが食べないことに対しては、それほど重く考えず、まずは原因を考えて対策を取ることができるなら対策を。
もしその場では直せない原因があっても、まず食事は楽しくて、元気に楽しく生活するために大切なことだということを、親が率先して実践して、伝えていくのがいいそうです。
とはいえ、子どもは千差万別。我が子に合った方法を行ってくださいね。
【取材協力】
金原 恵美さん
株式会社Cooking&Glow代表
「こどもの笑顔はおうちのキッチンから」をモットーに、キッズ料理研究家として活動。
料理教室では、こどもやママとコミュニケーションを取りながら、未来を担う子どもたちに『食』の大切さを伝えている。各企業や行政主催の幅広い食育セミナー講師も担当する。2女1男の母。
滝村 雅晴さん
パパ料理研究家、株式会社ビストロパパ代表取締役、日本パパ料理協会 会長飯士、農林水産省食育推進会議 専門委員。
パパ料理・親子料理・男性の家事参画を推進し、家族の食育・共食と健康作り、ワークライフバランスを広める、日本で唯一の料理研究家。「パパの料理塾」主宰。料理教室アプリ「FamCook」を7月にリリース。