圧巻! コミックのアニメーション化
『スパイダーマン:スパイダーバース』はコミック原作のストーリー。
しかし登場するスパイダーマンは大幅に減っています。
その分それぞれのキャラクターが描かれ、ヒーロー大戦というよりマイルズがスパイダーマンになるまでの新たなオリジン描写が行われています。
一方、コミックらしさはアニメーション表現で十分に表現しています。
実写では描けない、斬新でインパクトのある表現はアニメーションならでは。
それぞれのコミックで生きているスパイダーマンが集結する『スパイダーバース』の真髄、そしてマイルズというスパイダーマンの現代らしさを見事に表現しています。
ストーリーはもちろん、表現方法を取っても今年のアカデミー賞長編アニメーション賞は今作で間違いないでしょう。
長編アニメーション賞は近年ディズニーとピクサーが独占状態ですが、こんな長編アニメーションは今のディズニーやピクサーには作れません。
スタン・リーが教えてくれたこと
『スパイダーマン:スパイダーバース』の全米公開は2018年12月14日。
その1ヶ月前、11月12日にスタン・リーが亡くなりました。
期せずして追悼作となった本作ですが、それにふさわしいメッセージを届けてくれます。
突然スパイダーマンを継ぐことになったマイルスが、別次元の様々なスパイダーマンたちと関わりながら真のヒーローになっていく。
神や異星人だけがヒーローなのではなく、誰もがヒーロー、親愛なる隣人になれることを教えてくれる物語。
今この作品が世に出ることに大きな意味が生まれた、真にマーベルらしい物語です。
映画『スパイダーマン:スパイダーバース』
2019年3月8日(金)公開
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