パパを巻き込むには?

子育てでありがちなのが、仕事に忙しいパパが蚊帳の外になってしまうこと。たまに子どもと一緒にいても、言うことがママと違ったりすると、子どもは混乱してしまいますよね。

しかし、パパにはパパしかできない役割があるのです。

あるサルの研究では、子ザルが成長してもいつまでも母親ザルが密着していた場合、人間でいうマザコン状態になり、同性とはなじまず、積極的に異性にアタックすることもしなくなってしまったそうです。

パパならではの子どもとのスキンシップと言えば、肩車や「高い高い」といった遊びではないでしょうか。

これらの遊びは、大人と同じ目線、あるいは上からの目線を体験することで、物事をさまざまな角度から見る能力や空間認識能力を、子どもにつけさせます。

あるいは「俯瞰力」ともいえるこの能力は、多くの物事に秀でたり、人の上に立つ人が持ち合わせている能力と言えるでしょう。

さらに、パパにとってもいいことがあります。子どもとじかに触れあうことで、パパにもオキシトシンというホルモンが増えます。

このホルモンは、通称愛情ホルモン、もしくは幸せホルモンとも呼ばれ、母乳を分泌させることでも知られています。オキシトシンが増えたパパは、より我が子に愛情を感じると同時に、父親としての自信が深まり、その結果、より子育てに積極的に関わるようになります。

子どものEQ力を高めるためには、パパにEQは大切という知識を知ってもらうよりも、子どもと触れ合う時間を増やすことから始めるといいですね。たとえば休日は思い切って、子どもをパパに任せてしまうのも一案です。

子どものEQ力を高めるには、難しく考えるよりも、親自身が、子どもと一緒にいられる時間を楽しむことが大切なようです。

まずはいろいろやってみて、うまくいかなかったら、夫婦で相談して別の方法を考えるなど、試行錯誤してみてくださいね。

子どもにただ「勉強しなさい!」と言っていた時代は終わりました。

子どものEQ力を育むことで、親のEQ力も高まると、浦谷さんは本書で言っています。どうせなら、楽しんで、親の可能性も伸ばすような子育てをしてしまいましょう!