子どもに対してイライラするなら…「子どもの話を聞く」こと!
子どもに対してイライラしてしまう場合、「子どもの話を聞く」ことがとても大切だと白石さんは話します。
子どものダメなところを受け入れられるようになる方法
白石「まず、自分の怒りやイライラする気持ちを悪者にしないこと。感情に良い・悪いはないのです。ネガティブな感情も大切であり、必要な感情のひとつと考えること。
イライラするときは、自分がとても困っているという状況や、いっぱいいっぱいだということに気づくチャンス。怒りにも役割があり、適切な対処を考えるきっかけになるので、イライラする自分を責めないことが笑顔への第一歩です。
また、イライラする自分にダメ出ししたり、否定をしないことも大切。『怒っちゃうときもあるよね。そんなときもあるよね』と受け入れられると、子どものダメなところも受け入れやすくなります。
例えば、子どもがかんしゃくを起こしたとき『やだやだって言いたいときあるよね~』と受け入れられるようになっていきます。いつも受け入れられなくてもいいです。
できないときは『いつもはムリだよね』でOK。どんな自分にもOKを出せるようなると、子どもにもOKを出せるようになるので、結果イライラしにくくなります。ママが自分に対して笑顔を向けられるようなると、子どもにも笑顔でいられるようになります」
子どもの話を「聴くこと」の重要性
白石「子どもが成長していく過程で大切なことはいろいろありますが、私は『安心感があること』が大切だと感じています。安心感とは
- 私(僕)ここにいてもいいんだ
- 私(僕)は愛されている
- 私(僕)は私でいい
- 私(僕)は大丈夫
そんなふうに思えること。そのために親としてできることが『聴く』です。
『聴く』というのは、『子どもをまるごと受けとめる』ということ。子どもに『ママには何でも話せる!』と思ってもらえるような聴き方をすると、子どもは『受けとめてもらえた』と感じ、安心感を得ます。安心感で心が満たされると、子どもの笑顔は増えていきます。
また、ママが子どもの安全基地になることで、子どもは自立しやすくなります。安心感があれば勇気も出るし、チャレンジしようという気持ちも生まれます。ママが充分、受け止めてあげると、子どもは安心して外の世界へ向かっていけます」
聴き方の例
子どもがおもちゃを欲しがってぐずっているとき
- 「そっか~、おもちゃが欲しいんだね」と受けとめる。(実際に買う買わないは別)
- そのあとに「でも今日は買わないよ」と伝える。
- またぐずったら「うんうん、欲しいんだね~」と、また受け止める。
こうやって気持ちを否定せず受け止めていくことが、子どもの安心感につながる。
「話を聴くというのは、なんでもかんでも子どもの言いなりになることではありません。ダメなことはダメとはっきり伝えることも大切です。
話を聴くコツとしては、話を最後まで聴く、話を否定しない、気持ちに共感する、子どもがしたかったことを代弁する、自分の伝えたいことは、子どもが話し終わってからすることです」
子育て中にイライラしてしまうママへのメッセージ
そして最後に、白石さんは、子育て中にイライラしてしまうママに次のようなメッセージをくれました。
白石「イライラしないために大切なことは、がんばりすぎないことです。
家事も育児も、人それぞれ自分の理想のかたちがあり、ついそれに向かってがんばりすぎてしまいます。そんなとき、子どものために言っているのに、子どもが言うことを聞かなかったり夫が協力してくれなかったりすると、どうしてもイライラしてしまうものです。
『私はがんばってるのに!』が積もり積もっていきます。がんばることが悪いのではないのですが、ひとりでがんばりすぎていないかな?と立ち止まることも必要なのかもしれません。
そしてママはいるだけで100点満点。できてもできなくても、すでに100点満点の存在なのだと私は思っています」
イライラへの対処法だけでなく、子どもとの付き合い方のノウハウがたくさんありましたね! ぜひヒントにして取り入れ、自分の今、目の前にあるお悩みを解決して、ママも子どもも笑顔になれたらいいですね。
【取材協力】白石 安代さん
親子関係改善「聴く子育て」カウンセラー/傾聴講師
傾聴をベースにした、子どもも自分もまるごと受けとめる子育て方法を伝えている。子育ても自分自身も「聴く」でうまくいく。