牧師と坊主がガチバトル!
いきなり殴り合いか!?
MCは曹洞宗・石田さん。まずは会場の宗教勢力図(ファン層)をチェック。ややキリスト教派(牧師ROCKSを見に来た人)が多いような印象。
「なんと……。黒船以来の衝撃ですね。無信教もまたよし。信じるも自由、信じぬも自由です! 今日はバチバチで、ある意味“宗教いくさ”なんでね。
ギリギリアウトな発言もあるかもしれませんけど、そのへんよろしくお願いいたします。とにかく、死ぬほど楽しんでください! あ、死んじゃったらちゃんとお葬式しますんでね(笑)」
お笑いコンビでも活躍中というだけあって、キレキレのMCを見せてくれた。お客さんは大爆笑。ユーモアがあるお客さんたちばかりだ。
そして両バンドのリーダーが登場。ここではちょっと書けないくらい、遊び心たっぷりなdisが繰り広げられる。一触触発か!? と思いきや、正々堂々と握手。エンターテインメント性あふれる二人。
人類最古の古典芸能“金○洗い”とは?
前座でセクシーJさん(お笑い芸人)が登場。上半身裸、胸毛がワイルドである。紅白のねじり鉢巻、白い褌、腰にはしめ縄を巻いている。仏教でもない、キリスト教でもない中立な奉納芸(ご本人曰く“神道”)を見せてくれるそうだ。
歌舞伎、文楽、それらよりももっと古い、人類最古の古典芸とも言われる「金玉洗い」を披露。これを先祖代々受継ぐのがセクシーJなのだとか。そのネーミングに一瞬ギョッとしたものの、講談師のように朗々と、そして堂々と金玉洗いについて語るセクシーJさん。
世間ではやれ右だ左だと騒がしいが、右でも左でもない、ど真ん中にあるのが大事な玉なのである。大事なものは真ん中にあるのである。
四股を踏み、祝詞をあげながら玉撫をなでる。祝詞がいつの間にか「ポロリズム」に。Per○umeもびっくりなキレのあるダンスを披露。
その後は、ドジョウすくいならぬ玉すくいで、お触りタイムも。さわった人には「コレステロールが下がる」、「自分だけのおしゃれが見つかる」、「しゃがんでも膝が痛くなりにくい」といった、ちょっとしたご利益が!?
説得力ありまくりの歌詞に
会場は大爆笑
坊主バンド登場。「かわいいキミと解脱がしたいな」、「とにかくお布施が基本です!」
四ツ谷・荒木町にある坊主バーのメンバーで構成された、お坊さんバンド。不定期でライブ活動などをしている。
演奏前には“ボーズ連絡”あり。本日のライブは60歳以上への慈悲の心として、壁際に椅子が用意されていた。年配の方にも配慮されている。舞台袖からステージをちらっと見たが、坊主がチューニングをしているだけで面白い。ずるい。
ミラーボールがまわり『お成り~』の掛け声と、おりんの音に導かれ、粛々と入場するボーズたち。たすき掛け、手甲、草履で固めた足元。そしてさりげなく呂の着物。装飾より実用を重視した格好である。これは……本気で勝ちに来ているぞ。虚無僧スタイルの人もいる!
こんなお坊さん、見たことない。
ポップな胸キュンソング、お坊さんあるあるや悲哀をユーモラスに表現した曲まで、聞いているだけで笑顔になるものばかり。お客さんも笑いっぱなし。