現役女子高生にも見て欲しい。短い時間を共に過ごした制服の魅力が満載。
「ブレザーより、断然セーラー服。なぜかセーラーに惹かれる」
そう話すのは写真家の武井裕之。
一方、「ミッション系の学校の制服を描いた作品に思い入れがありますね」と語るイラストレーター・制服研究者の森伸之。
現在、神保町画廊でこの二人の個展が開催中だ。
森伸之・武井裕之2人展 イラストと写真で綴る【制服図鑑】
この2人のアーティストが、なぜ制服に魅せられたのか。また、写真・イラストと表現方法がまったく異なる中、一体どういう経緯でコラボレーションに至ったのか。二人にインタビューを行った。
“制服好き”の語り場がきっかけでした
―― お二人が制服に魅せられたきっかけを教えてください
武井:
ぼくは元々、森さんに影響され、制服の写真を撮り始めました。ご本人と対面したのは昨年、制服好きがみんなで語り合う場として『学校制服超会議』を開催したときですね。そこで色々話が合って、いつか展示をやろうって話をしていて。
ちょうど今年が森さんの『東京女子高制服図鑑』30周年で、僕は写真を撮り始めたのが1995年なので活動20周年を記念し、2人展を行うことになりました。
森:
私は高校時代にマンガが描きたくて。学園もののマンガの資料にするため、地元・千葉県の学校の制服をスケッチしていく中で、そのバリエーションの豊かさに気づいたんです。
東京の予備校に通い出してからは、千葉とはかなり違う制服のデザインに驚きました。これで一冊なんか「薄い本」を、……当時は「薄い本」なんて言葉がなかったので、単なる薄い本ですけど(笑)、コミケに出したらウケると思って始めたんですが、これを本にしてくれるという出版社が見つかり、結局6年くらいかけて、都内の私立女子高・共学校、約150校の夏服を制服図鑑としてまとめました。