浦和レッズ✕動物園!?
今季の浦和レッズはちょっと違う。これ、サッカー好きの間で語られているトピックです。ピッチ内の話ではありません、ピッチ外の話です。
「今年の浦和はかつてないほど企画に力を入れている」と、埼玉スタジアム2002に集うファン・サポーターに認知されているのです。
極め付きはGWの5月3日・ジュビロ磐田戦。
小中高生の指定席料金が550円という特別価格になる「Go Go Reds!デー」では、ファミリー向けのイベントが盛りだくさん。
「はたらくクルマ展示」や「移動水族館」、「ワクワクふれあい動物園」などを実施。さらに「ミニトレイン乗車」に「ふわふわサッカーボール」、「DHLキッキングゲーム」、「フットダーツ」などアトラクションも登場。
しかも、前記のアトラクションはすべて無料だったのです。
これほどまでの規模感で親子連れ向けに特化した企画を実施したのは浦和レッズでは初めてのこと。
今季からロアースタンド指定席の小中高生料金を新たに設定するなど、ファミリー層への集客に積極的な姿勢を見せています。
13年連続で最多入場者数を誇る、Jリーグ随一の人気クラブがなぜファミリー、ビギナー層に本気でアプローチしようとしているのか、ファンコミュニティ部・柳紫乃担当課長に話を聞きました。
硬派な浦和レッズに変化が…
――浦和レッズと言えば、硬派にサッカーだけを見せるクラブという印象があります。
大規模なファミリーイベントを実施したキッズワンダーランドには新鮮な驚きがありました。
「はい。クラブとしてお子様やファミリー層にご来場いただくということをテーマにして磐田戦に臨みました。
その背景として、2008年をピークに、2017年まで来場者が漸減傾向にあったという現実があります。
私たちは、あらゆる分野でアジアナンバー1を目指すことを、今後の25年に向けたビジョンとして定めています。
そしてその実現に向けて目指すもののひとつに、『安全・快適で熱気ある満員のスタジアム』を挙げています。
やはり満員のスタジアムでなければ、浦和レッズではない。
そういうスタジアムであれば、皆さんもまた来たいと思ってくださるでしょうし、選手のモチベーションも当然高くなります。
こうしたいいスパイラルを私たち発信で生み出していくために、今年は特に、様々な施策に取り組んでいます」
――社内の雰囲気は変わりましたか?
「私たちがスタジアムイベントに積極的に取り組んでいくことを決めたのが2013年頃のことです。
それまでは、『我々が提供すべきものは最高のサッカーなんだ』という考えのもと、クラブとして、積極的なイベント実施は回避すべきという考えでした。
しかし、私たちが守るべき軸、つまり最高のサッカーを提供するという考えはブレませんが、南広場でのイベント実施に積極的に取り組むこととの両立は目指すべきなのではないかという考えに至りました。
スタジアムイベントはある程度チャレンジングなものでないと話題性を欠いてしまいますが、一方で、一定水準以上に振り切った内容にしてしまうと、長年応援して下さってきたファン・サポーターの皆さんが違和感を感じてしまいます。
そうなってしまったら、満員のスタジアムを目指す私たちの考えからすると本末転倒ですが、ファミリー向けのイベントは、ハレーションはほとんどありませんし、積極的にやるべきとの声が多く挙がっていました。
浦和レッズではピッチ上でアーティストが歌ったり、マスコットやチアリーダーが踊ったりはしません。
ピッチ上には極力サッカー以外の要素を持ち込まないというこだわりはありますが、ピッチ外ではいろいろとチャレンジして行こうとなりました」
――コアなサポーターだけではなく、あらゆる層を取り組んでいくのですね。
「そうですね。熱く応援する自由席、家族で楽しく観戦できるファミリーシート、初めてきた方でも気軽に、快適に観戦できるウェルカムシートなど、それぞれのニーズに合ったそれぞれの楽しみ方、そういう棲み分けをきっちりしていくことが大事だと思っています」
子連れに最適!特典付き「ファミリーシート」
浦和レッズには子ども連れに最適なファミリーシートがあります。
こちらの席は今季からバックロアースタンド(南側)に移動。
より身近に、臨場感たっぷりに、迫力あるプレーを見られるようになりました。
通常のSB指定席より格安になるのはもちろん、家族で楽しめる「キッズぱ~く」を利用でき、スタメン写真プレゼントや子どもへのフェイスペイントサービスなど、特典も付いてきます。