からだの声を聴くには?
――自分がどれだけ疲れているか、どうしたらわかるのでしょうか。
M「そうですね、たまにはマッサージなどに行って、“お疲れですね”って言われたら、お疲れなんですよ。そういう時は、ちゃんと自分で考えて仕事をセーブするとか」
――自分の体を自分で守るのですね。ところで、先生の本の中には、「気」や「精」という言葉が出てきます。こういった言葉は、一般的な元気だとか健康だとかとは、少し意味合いが違う気がします。
M「気や精は、検査では出てきませんが、人間にとって大事なものです。気や精が充実してくると、私の本にある妊娠基礎力チェック表(126項目)にチェックがつきにくくなります。病気でなくても半病人という人はいっぱいいます。そういう人は、検査では出なくても、チェック表のほとんどにチェックがつくほどです」
――自分の生活を見直して、それで実際に自分のからだが楽になれば、それが正しいということですよね。
M「疲れている人は、疲れが取れて初めて、ああ自分はあんなに疲れていたことに気づくんですよね。2人目が欲しい人は、とにかく夜、子どもと一緒に寝ちゃうことです。その後、遅くまで起きていたりしないで、家事は夫に任せてしまうことです」
――夜早く寝れば、朝すっきりと起きられますもんね。
M「そうです。そして、あまり細かいことを気にしないことも大切です。養生にしても、完ぺきにやろうとしてできなくても、落ち込んだりしないで、今までよりは少しはできるようになったなって思えればいいんです」
――自分に厳しくしてしまっていた人は、少しずつ自分に優しくする術を身につけることも必要ということでしょうか。
M「私がよく言うのは、からだの声を聴いて、ということなんです。本に書いてあったからではなく、私が言ったからではなく、自分のからだの声を聴いて、自分に合うものをチョイスしていく、創意工夫が大事です。同じ人間は一人としていないのですから。結局は、調子が良くなればいいんです」
【取材協力】峯村静恵さん
国際中医専門員、漢方アドバイザー、旧薬種商試験合格、現登録販売員。2003年6月より延べ5万人を超えるカウンセリング実績を誇る漢方サロン株式会社アクシスアン代表。(アクシスアンHP)
相談者が「養生生活を頑張ります!」と約束しない限り予約は取らない。この厳しさは元気になって欲しいからこそで、結果として多くの体質改善の報告を受ける。その実績から医療従事者も遠方から相談に訪れる駆け込み寺となっている。
虚弱体質でありながらも、第一子を38歳、第二子を43歳という高齢で自然妊娠、出産。その経験をもとに不妊女性への妊活養生メソッドを確立。ブログで紹介したところ大きな反響を呼び、養生生活を実践する妊活ブロガー達を次々と妊娠・出産へと導いている。著書に『待ったなし! 崖っぷち高齢不妊女性のための超スパルタ妊娠マニュアル』(ギャラクシーブックス)がある。