あなたは本当に睡眠不足?~チェック表の解説~

1.毎日のように夢を見る

そもそも夢とは、レム睡眠(浅い眠り)時に、脳が行う記憶の整理の過程に生じてしまう副産物のようなものです。

そのため、人は睡眠中に何回も夢を見ていますが、ノンレム睡眠(深い眠り)に入ると脳も休息に入るので忘れてしまいます。だから、レム睡眠時の夢を見ている最中に目覚めたときだけ、瞬間的に夢を覚えている場合があるのです。

このように、良質な睡眠であっても夢は見ますが、睡眠に問題がある場合の夢とは明らかな違いがありますので、ご紹介しましょう。

  • 毎日のように悪夢にうなされる
  • リアルすぎる夢を見て、非常に嫌な気持ちで目が覚めて、気分も悪い
  • 大声を出してしまって、自分の声で目が覚める
  • 寝ながら暴れる

リアルすぎる夢や怖い夢は、解消できない大きなストレスが具現化している場合が多いのです。ストレスが大きすぎて身体に害を及ぼしている、脳からの警告だと思いましょう。できるだけ、ストレスの原因を探して、解消するように努めましょう。

また、まれに大声でわめいたり、寝ながら暴れたり、夢遊病のように起きて動き回ったりする人もいます。このような大きな行動を伴う場合は、「レム睡眠行動障害」の疑いがあります。

良質な睡眠がとれている人も、レム睡眠時に寝言や寝返りをしますが、レム睡眠時は、筋肉が弛緩していますので、大きく激しい行動をとることはできないのです。

自分ではストレスを解消できずに睡眠が改善されない人や、レム睡眠行動障害の疑いがあるかもしれないと思う人は、早めに医師に相談することをお勧めします。

2.睡眠中にトイレに行く

夜中に目覚めるという人は、その時間に注目しましょう。

レム睡眠時に脳が活動しているとき、尿意を感じたり物音を聞いたりすると、脳が反応して目が覚めてしまうのは普通のことです。

良質な睡眠=寝入りのノンレム睡眠(約3時間)+(レム睡眠とノンレム睡眠90分)× X

レム睡眠のタイミングは3時間、4時間半、6時間(前後30分程度の幅の個人差があります)となります。

だから、床に入ってから、レム睡眠のタイミングでトイレに行っても、またすぐ眠れる場合は、レム睡眠時に何かの刺激で目覚めて睡眠中に我慢していた尿意を覚えたにすぎないのです。

「眠れなくなるから」という心配から、トイレを我慢するのは逆効果です。尿意を我慢することで、交感神経を刺激してしまい、完全に目が覚めてしまいます。それよりも、寝る前の水分を控える方が改善の可能性は大きいでしょう。

トイレに行った後、朝まで眠れないような時もあるかもしれません。比較的に寝つきが良く、睡眠時間が4時間半以上確保されている場合で、昼間に強い眠気や身体のだるさを感じないなら、睡眠時間が足りていると思っても良いでしょう。

もし30分以上の長めの昼寝をしているなら、昼寝を我慢するだけで、簡単に6時間以上眠れるようになることも多いですよ。

ただし、夜頻繁に目が覚める、昼間の疲労が激しいという場合は、睡眠時間不足であり、身体のメンテナンスができていない証拠です。改善に努めても1週間以上そのような状態が続く場合は、早めに医師に相談することをお勧めします。