ーー毎回、「ねりまこども食堂」も満席のようですね。インターネットなどでも全国的に増えていると話題になっています。金子さんもその活動には関与されているのでしょうか?
金子よしえさん(以下、金子):今、急速に「こども食堂」が増える中で、特にすごいのは九州で、「こども食堂をどう作ればいいのか教えて欲しい」とご相談を受けています。
4月に福岡で「こども食堂サミット」が開催される予定なので、私たちも参加する予定です!
ーー他の「こども食堂」は順調に運営されているのでしょうか?
金子:それぞれに課題点はあると思います。保健所の許可が下りず、なかなかオープンできないところもあるようです。
ーー「ねりまこども食堂」は非常に順調かと思いますが、逆にお客さんが駆けつけすぎてしまったという話も伺いました。
金子:大体25名ほど入る食堂に80人ほどいらっしゃって、3回転しなければいけない日がありました。
「食べたら帰ってください!」と急かすのも心苦しいし、来て下さっているボランティアの方々もいっぱいいっぱいになってしまいました。そして本当に食事を必要としている人々に届いているのかな…とも思いましたね。
ーー本来の主旨と離れてしまいかねなかったんですね。
金子:そこで「本当に必要としている人たちに来て欲しい」と皆さんにお手紙を書きました。お客さんが減ってしまうかなと思いましたが、「うちはひとり親なのでどうしてもここでご飯を食べさせて欲しい」と本来のお客さんは来てくれています。
シングルファーザーのおうちのお子さんも来ていますし、1人で来てくれた高校生の男の子はご飯を何杯もお代わりしてくれて、本当に嬉しかったです。また、最近は学校の養護の先生が孤食や、食事を取れていない子どもたちを連れてきてくれているんですよ。
ーーでは、1つ壁をクリアしたという感じでしょうか。
金子:今はまたうまく行きだしたけど、そのうちまた課題が出てくると思います。だからその都度軌道修正ですね。
今は取材や報道の方も最小限に抑えています。親御さんだけでなく、先生が連れてきているお子さんもいるので、プライバシーに配慮しています。
ーー温かくて、安心なこども食堂の姿ですね。