仕事や家事を効率よくこなすため、四六時中、脳をフル稼働させている現代人。
そんな生活がじつは、“ものすごく脳に悪い”(=将来的に認知症になるリスクが高くなる)と聞いたら、驚かれるでしょうか?

前回記事『“マジメ主婦”ほど脳が不健康!? 記憶力の低下を防ぐ「脳健康法」を専門家に聞いた』では、医学博士の加藤俊徳先生から、日々のあれこれを“こなす”生活や、パソコン・スマホなど“便利なツール”に頼りきった生活が、脳にゆがみを生じさせ、脳の機能を衰えさせる要因となっていることをお聞きしました。

本記事では、仕事を持つ方々の生活にスポットをあて、引き続き先生にお話を伺っていきます。

働くママ、子育てとの切り替えはできてる?

「同じパターンで生活をしていると、規則正しいのですが、脳は規則正しすぎるとひずみが起こるんです、不思議なことに。
脳は、万遍なくいろんなことをやることによって、ゆがまない。けれども、生活は規則正しい方がいい…となると、遊び時間の使い方が大切になってきます。日中とアフター5、平日と休日のメリハリですね。

午後6時からはスマホやパソコンを使わないとか、そういうメリハリをつけないと、脳にもメリハリがつきません。家に仕事を持ち込む、家族がいてもしゃべらない、四六時中スマホを手放さないとなると、会社で仕事をしている時と家にいる時とで、ほぼ同じ脳の番地しか使わないことになり、『不健康』な脳になっていきます。
通勤でしかできないこと、会社でしかできないこと、家でしかできないこと、家族でしかできないことをすべき、ということですね」

この記事をお読みの方の中には、1日中仕事のことばかり考えて、家で子どもと話そうとしても、うまく会話ができない、という経験がある方もいるかもしれません。
それは、脳が劣化して、うまくシフトチェンジができない状態にあるのだそうです。