──2. 保育士の配置基準緩和 について

「現在の基準ですら十分だとはいえないのに、保育士の処遇改善もなしに配置基準を緩和して、ますます保育士の仕事量を増やすというのは、これも量的充足に偏った政策としかいえないでしょう。」


──3. 保育士の給与4%引き上げ について

「目先のことしか考えていない政策です。保育制度全体を見た改善をしなければ、即効性があれども、継続性なしということになると考えます。」


──4. 一時保育の枠を待機児童向けに利用すること について

「これは実現性の高い政策だとは思います。ただ、都内の一時保育予約日に朝5時からお母さんたちは行列を作っている状況下で、空いている枠があるかどうかは疑問です。」


──そのほか、現在の保育システムなどについて、お考えになるところはありますか?

「全国各自治体での保育分野への参入障壁撤廃について不平等感があると思います。株式会社排除の自治体は多く、保育参入への機会はフェアではないと感じます。」


──最後に、“ブラック保育園”がなくなり、どの園もよりよい環境になるためには、なにが必要だとお感じになりますか? また、保護者側でできることはなにかあるのでしょうか。

「まずは、保育士養成過程の見直し。安全対策、保護者対応なども養成過程で能力を育成することが重要だと思います。あと、園長の管理能力に基準を設けることも必要だと思います。
保護者側でできることは、保育を保育園任せにするのではなく、保護者も意見を出し合いながら協力して園作りをしていくことが大切ではないでしょうか。」