◇正しい使い方

(1)「先生が申されたように」とママ友が先生に向かって喋っている

→正解:謙譲語を目上の人の動作に使っているから×、正しくは「先生がおっしゃったように」

(2)「○○先生がおっしゃっておりました」とママ友が先生に話している

→正解:目上の人の動作に尊敬語(おっしゃる)と謙譲語(おる)を混ぜているから×。正しくは「おっしゃっていました」

(3)「校長先生がお越しになられました」

→正解:「お」と「られ」の重複、二重敬語なので×。正しくは「お越しになりました」
因みに、

×「いらっしゃられました」
→○「いらっしゃいました」

×「おっしゃられました」
→○「おっしゃいました」

(4)ファミレスの店員が「どちらを食べますか」と言った

→正解:これだと単なる“です・ます調”。店員の立場でお客に話すときは「どちらを召し上がりますか」または「どちらになさいますか」

(5)レストランの店員が「何をお召し上がりになりますか」といった

→正解:「お」と「召し上がる」が重なっている二重敬語なので×。バカ丁寧すぎる。正しくは「何を召し上がりますか」

(6)予約をした店に行ったら「鈴木様でございますね」と声をかけられた

→正解:「ございます」は謙譲語なので人の動作に対して使うのは×。正しくは「鈴木様でいらっしゃいますね」

(7)イベントでスタッフらしき人に場所を尋ねたら「受付で伺ってください」と言われた

→正解:「伺う」は謙譲語。お客の動作に使っているから×。正しくは「受付でお聞きになってください」「受け付けでお尋ねください」

(8)保育園に電話をしたら保育士から「佐藤園長は外出していらっしゃいます」と言われた

→正解:保育士の上司であっても、電話の相手に対してはへりくだらなくてはならない。「いらっしゃる」はおかしい。更に“園長”の言葉自体か敬称なので正しくは「佐藤は外出しております」または「園長の佐藤は外出しております」

(9)店員から「お連れの方はもうお席にこられています」と案内された

→正解:「いらっしゃる」「お見えになる」「お越しになる」の尊敬語があるのに何でも「れる、られる」で済ますのは幼い印象。正しくは「お客様がお見えです」「お客様がお越しになっています」

(10)問い合わせの電話をしたら「恐れ入りますが名前を教えてください」と言われた

→正解:「教えてください」は敬語ではない。正しくは「恐れ入りますがお名前を伺ってもよろしいでしょうか」「恐れ入りますがお名前をお聞かせいただけますか」