◎Myフィーリング

幼児の子どもたちが園に来るとまずするのがこちら。

全員が集まってするモーニングトーク中に名前を呼ばれて一人ひとりが順番に今の自分の気持ちに近い顔を選んでクリップします。

気持ちを見える化することで、コミュニケーションの接点をつくります。

帰りにはニコニコ顔をクリップする子が多いとか。

モーニングトーク(朝の会)の時間に行う「My フィーリング」

◎Myドール

病院で余ったシーツの切れ端から作られた人形。

その発想を得てスタッフたちがハンドメイドで作った人形は、子どもたちの遊び相手として入園時に贈られます。

昼寝やランチの時もいつも一緒、という子どもも少なくないとのことでした。

4月の海外研修でドイツを訪れた際には難民の子どもたちにMyドールを届けるという取り組みも

◎Myビーズ

子どもたちの成長を見える化したものが「Myビーズ」。

大きい玉は1つでYear(1年)を意味し、小さい玉は1つでMonth(1カ月)を意味しています。

時間の経過を見える化することで、子どもたち自身が自分の年齢や誕生日を深く理解することができるようです。

Myビーズで何歳何カ月か子どもにもすぐにわかる
1年経つともらえる大きなビーズは、こんな木箱に大切に入れられている。誕生日がもっと特別なものになる瞬間

◎ビュッフェ形式のランチ

茶々のランチはビュッフェ形式。お茶椀を用意して、食べられる量を考えて取り分けることで、自分の食を意識するようになります。

陶器を使い、落としたら割れる、乱暴に扱ったら音がするという体験も、食育の一環になっているそう。

ガラス張りのキッチンからは、素敵なビストロウェアに身を包んだ調理スタッフが
陶器のお茶碗で物を大事に扱うことも学べる

保育園の役割とは

「子どもはひとりの人間であり、家族の一員、社会の一員であってきちんと役割がある、というのが考えの根本にある」と語るのは理事長の迫田さん。

スタッフのエプロンや調理スタッフのビストロウェア、お出かけ時の帽子に至るまで、随所にそのこだわりを散見することができました。

待機児童の問題などもあり、どうしても「入れればいい」となりがちな保育園ですが、今回訪れた「茶々むさしこすぎ保育園」のようにコンセプトをしっかり掲げた保育園が増えて、それぞれの家庭で共感できる保育園を選択できるような社会になればいいな、と切に願います。

編集プロダクション株式会社イメージング・ワークス勤務。首都圏のおでかけ情報誌を中心に、雑誌の編集・ライティングを行う。2012年末に娘を出産し、人生観が約90度変わる。ライフワークバランスについてゆるりと考えつつ、子連れで行けるイベントや遊びスポットを日々模索中。