高脂質の欧米化の食事

脂質の過剰摂取は、乳がんの危険因子となります。脂質は体の中で、エストロゲンなどの女性ホルモンを作る働きをしていますが、過剰な女性ホルモンが乳がんリスクを高める要因に。

また、脂質が多いものは塩分が高いものも多くあり、さらにがんリスクを高めてしまいます。

脂質の多い揚げ物やファーストフード、外食は週2回ほどにし、サラダバーのあるレストランに行ったり、お弁当を持参したりしてみてください。

また、昼食は食べたいもの、体に脂肪を蓄積しやすい夕食は500kcal以下のローフード(生のもの)にするなど、メリハリをつけるのもいいですね。

運動不足

運動による乳がん予防効果はおおよそ確実とされています。体脂肪が減れば、前項のエストロゲン量も適度に保たれ、乳がんリスクを下げることに。

1日1時間、または1週間3~5時間のウォーキングをすることで、乳がん予防のリスクを下げることができたという研究もあります。他にも、運度によって子宮体部、前立腺、肺がんのリスクを下げます。

まずは、1日8,000歩を目指し、少しでも多く体を動かすように意識したいですね。

いかがでしたか。今回は乳がんを始め、生活習慣によってリスクが高まるがんについてご紹介致しました。多くのがんは、喫煙(30%)、食事(30%)、運動不足(5%)、飲酒(3%)が要因となり、計68%、がんの要因の半分以上が生活習慣によって起こるものなのです。

要因が生活習慣ということは、生活習慣を見直せばがんリスクは下げられます。

特に乳がんは、確かに命を脅かすものではありますが、早期発見をして適切な治療を行えば、良好な経過が期待できるものでもあります。つまり、乳がんは、早期発見により、治療率が高いのです。

だからこそ、乳がんリスクが高まる前の20代のうちから月に1回、しこりや痛みなどの変化を確認するセルフチェックを行い、ピークの40歳代からは2年に1回の乳がん検診が推奨されています。

今一度、自分の生活習慣を振り返ってがんリスクを取り除いてみてくださいね。

株式会社Luce 代表取締役 管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活躍。書籍を3冊出版。本サイトではヘルスケア、食事・栄養、美容系を執筆。