『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』ピアノコンサート©創通・サンライズ・MBS

イベントを終え、「最高の時間でした。舞台袖で聴いていて、当時がフラッシュバックして、何度も泣きそうになりました」と感動をにじませた寺崎。梅原は「映像、音楽、同じ想いを共有できた。音楽の力を感じるイベントでした」と、ピアノコンサートという新たなスタイルに感銘を受けた様子だ。

細谷は「改めて大きな作品だと実感して誇らしい気持ちです。引き続き作品を愛してください」と、『鉄血のオルフェンズ』という作品に、ますます魅了された。

ダイナミックかつ繊細なピアノプレイで、出演者や観客を感動させた阪田は「ストーリーが深いし音楽も素敵で、僕も客席で楽しみたかったです。すてきなイベントに関われて光栄です」と、ユーモアを込めて挨拶。横山も「幸せしかない。感動のイベント。楽しかったです」と、充実した様子だ。

そして最後に、進行役も務めた河西。「放送終了から何年も経ってから、こうしたイベントに携わらせてもらえるとは思いもよらなかった。当時の自分に話してあげたいくらいです。たくさんの方とオルフェンズの世界を楽しむことができて幸せです」と語って、イベントを締めくくった。

『鉄血のオルフェンズ』というガンダムシリーズでも特異な立ち位置にある作品を取り上げ、その音楽をピアノ1本で演奏することで、楽曲の根幹にあるものと各シーンが描いた真意を、より浮き彫りにした印象。名シーンと珠玉のピアノ演奏を前に、観客は息を飲むようにステージを見つめ、ストーリーを反芻して涙ぐむような人も多かった。

これまでガンダム40周年プロジェクトとして、シネマ・コンサートと、主題歌アーティストが一堂に会したフェス形式の『LIVE-BEYOND』を開催してきたが、その中でも実に実験的かつ、音楽と映像のさらなる可能性を感じさせる有意義なイベントだった。

「THE BEST☆HIT」編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、インタビュー本数は延べ4,000本。現在は日本工学院ミュージックカレッジで講師も務める。

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