子どもが生まれてから夫との仲が悪化したという話、よく聞きますよね。あまりにもよく聞くので、子どものいる結婚という形態は人間には向かないのでは、とまで思ってしまいます。
以前、こちらの記事でもとりあげた『妻のトリセツ』に続き、黒川伊保子さんの『夫のトリセツ』が出版されました。
一度は離婚を考えたことのある女性として、そしてもちろん脳科学のエキスパートとして黒川さんは、男性脳・女性脳の違いから起こる夫婦間の危機の乗り切り方を、愛とユーモアたっぷりに書いています。
黒川さんのお子さんはすでに成人されていますが、子育て真っ最中のママたちにも役立つ「夫のトリセツ」情報がぎっしり詰まっていますよ。
話をただ聞くことができない男性脳
こちらの記事でも、女性の求める共感を男性は与えてくれないと書きました。古今東西、女性はおしゃべりでストレスを発散させるのに対し、男性はむしろ沈黙でストレスを和らげます。
となると、そもそも夫に愚痴を聞いてもらおうというのが間違いですが、まだ子どもが小さくて昼間大人とは誰とも話さないといったことが続くと、夫に期待してしまうのも無理はありません。
「アドバイス問題解決が愛の証」である男性に本当の共感を求めてもむなしいだけですが、話を聴いてもらう前に、こうお願いすることは可能です。
「今から私が話すことには、共感だけしてくれればいい。問題解決はいらないから」
たとえそれが見せかけだけの共感でも、意見、ときにはジャッジされるよりよりは、ずっと気持ちが楽になるはず。
「夫になんて話さなければよかった」が重なると、関係は悪化の一途をたどりかねませんから、夫婦関係を少しでもよくしたいと思うのであれば、対策が必要ですね。
私はアンタのママじゃない!
目の前にあるものが視界に入らないのが男性脳。毎回、夫にあれどこ? それどこ? と聞かれることがストレスというママも多いと思います。
これは、それまでできる妻でい過ぎたツケが回ってきているとも言えます。「私がいないとダメな人」と夫と共依存的に結びつくのではなく、お互いに自分のことは自分でできる同士として関係を築く方が健全ですし、ママのストレスも減るのではないでしょうか。
今までなんでもやってきてくれた妻がいきなり何もやってくれなくなったら、男性は戸惑い、怒るかもしれませんが、初めは「あれ? どこだっけ? 私もボケちゃったかな~」などとわからないふりをしても、やる意味はありそうです。というか、そこまでしないと、夫は変わりません。
本来は、「守ってあげたい相手のためなら、問題解決を急ぐ」のが男性脳なのですから、女性はなるべくうまくお願いして、問題を解決してもらう役に徹した方が、仲良くやれるはずです。
「どうして私ばっかり」を避けるために
しなくてもすぐには困りませんが、しないと目に見えて生活が不快になることから、やはりしなくてはならないと思ってしまうのが「家事」。これが原因で夫婦ゲンカになることも、多いのではないでしょうか。
家にいると、つい汚れたものや散らかったところが目についてしまい、家事をしてしまうママ。
かたやパパは、家のなかではリラックス。用意されたご飯を食べたらお皿も片づけずにテレビの前に横になって・・・それを見たママのかんしゃく玉は破裂寸前!「食器くらい洗ってよ!」
こんなシーン、身に覚えはないですか?