10歳の壁につまづかないために幼児期にしておくといいこと

1)外でたくさん遊ばせること

最近は子どもだけで外遊びをするのが難しくなっています。安全面の心配もありますが、室内で遊ぶ場所やものが増えているというのも一因ではないでしょうか。

ですが、早稲田大学の池田清彦教授は「幼児期にすべきこと」として、外遊びを薦めています。「遊びが重要なのは、困難に直面したときに自分で解決する力がつくから。」というのがその理由です。

 みなさんが子どもの頃は、何をして遊ぶことが多かったですか?

筆者は、木に登って降りられなくなったり、こっそりお墓に秘密基地を作って遊んだり、学校帰りに知らない道を通って冒険気分を味わったり、いいことも悪いことも色々しました。

池田教授は、「どうにかして危機を脱出したという経験は重要」だと言います。

 幼児期は、大人が一緒にいないと心配な面もありますが、お出かけをするなら、ショッピングセンターや遊園地ではなく、自然の中で遊ぶことを増やしてみてはいかがでしょうか。

例えば、虫採りや魚釣り、キャンプ、山登りなどです。暑さが和らぎ、外遊びも楽しい時期になってきました。ぜひ、家族で自然を楽しんでみてください。

2)机に向かう習慣を身につけさせること

毎日コツコツ勉強をする……。子どもの頃、できていましたか?

筆者はとても苦手でした。しかし、小さい頃から机の前に座る習慣が身についている子どもは、これが苦ではないのだそうです。

12年間、5万人以上の「勉強ができる子」の学習パターンを調査してきた中畑千弘先生によると、「勉強ができる、できない子の差は10歳までの生活習慣にある、という結論に至りました。」とのこと。

中畑先生によると、勉強ができる子どもは決して勉強が好きで毎日勉強しているわけではなく、お母さんも”勉強しなさい”とは言わないのだそう。

それなのに勉強ができるのは、「10歳までに机に向かって5分でも10分でも何かをするという習慣が身についていたから」なのだとか。

実はこれ、0歳の赤ちゃんからでも始められるんです。さすがに産まれたばかりの頃は難しいですが、ある程度生活リズムが定まってきたら始めどき。

まずは、同じ時間に起きて寝て、ごはんを食べるという規則正しい生活を目指します。

その中で、最初は1分でも2分でもいいので、子どもの好きなこと、積み木や塗り絵などを机(テーブル)の前でさせる時間を作ります。徐々に簡単なワークなど、お勉強要素を取り入れていくのがコツです。

中畑先生によると、ポイントは「(習慣化するまでは)お母さんがそばにいること」だそう。

 机に向かって何かをするということが当たり前になったら、あとは少しずつ時間を延ばすだけでOK。子どもに宿題や勉強をさせることって本当に大変なので、自主的にできるようにしておくと、あとで楽ですよ。