子どもの教育のこと、習い事のこと、お金のこと、親との同居のこと…。
夫婦で話し合わなければならないことは満載なのに、話し合うのが面倒で、つい避けてしまっていませんか?

話し合おうとすると、対立したり、喧嘩に発展してしまう…というご夫婦も少なくないかもしれません。

“夫婦の話し合い”というと、ネガティブなイメージをお持ちの方も多いと思いますが、話し合いは円満な家庭を築いていくにおいて不可欠です。

話し合いがうまく進まない、いつも対立や喧嘩に発展してしまう、というのは、やり方に問題があるから。夫婦の話し合いを円満にまとめるには、コツがあるのです。

今日は、会議の本を多数出版されており、企業や学校などでも講演活動をされている話し合いのスペシャリスト・沖本るり子さんに、子どもの前でも堂々とできる、“対立しない”夫婦円満な話し合い術についてお伺いしました。

1. 紙に書きながら話し合う

夫婦で話し合う際、いちいちメモをとる夫婦は少ないと思います。ですが、沖本さんいわく、「紙に書くことは、夫婦円満な話し合いにおいてとても大切」とのこと。

紙に書かないと、話というのは逸れていってしまうものだからです。「子どもの習い事をどれに絞るか?」について話し合っているのに、給料の話や貯金額、どちらかの無駄使いについての話にいつの間にかすり替わっているというのは、よくある話です。そして、果ては「あなたはいつもそうよね!」「だからお前はダメなんだ!」など、人格攻撃に発展してしまうことも少なくありません。

紙に書きながらだと、客観的に見つめることができるので、なかなか脱線しません。脱線しそうになっても、軌道修正が素早くできます。

話し合いに入る前には、今日の話し合いの『目的』を最初に書いておきましょう。

2. 視点を分けて話し合う

話し合いの際、多くの人は、『賛成』か『反対』か、二つの立場で争うことが多いです。
「これが、無駄な対立や喧嘩の原因になる」のだと沖本さんは言います。

沖本さんいわく、「話し合いをするときは、賛成か反対かの狭い視野考えるのではなく、“視点を分けて話し合う”ことが必要」とのこと。

具体的には、次のように進めていきます。


・お互いがアイデアを複数出す

・各アイデアの“メリット”を出す

・各アイデアの“デメリット”を出す

・各アイデアのデメリットに対する“対策”を考える


お互いがアイデアを出し合い、アイデアが出尽くした後は、各アイデアのメリットとデメリットを2人で一緒に出していきます。

自分の出したアイデアに対しても、デメリットを出していきます。
そしてその後は、デメリットの対策もそれぞれ2人で一緒に考えます。

このような進め方なら、対立することなく、2人でも多種多様な意見を出すことができます。

「なるほど、こういう考え方もあるんだ!気付かなかった」と、相手の考えを、お互い尊重しあい素直に受け入れることができます。
また、“対策”も一緒に考えるので、後で慌てたり揉めたりすることも少なくなります。