3.祖父母等からの教育資金の一括贈贈与の手順

この祖父母等からの教育資金の一括贈与に関しては専用の口座が必要になるので簡単にこの制度を利用するときの流れについて説明しておきましょう。

1. 受贈者(孫)と贈与者(祖父母)との間で贈与契約を結び、銀行等で教育資金口座(孫名義)を開設する。※税務署への申告は銀行等を通じて行います。

2. 教育資金口座に贈与資金を預け入れる。

3. 教育費を支払ったらその領収書等を提出し、教育資金口座から払い出す。※学校等への支払いをこの口座から直接行う方法もあります。

あくまでも教育資金の贈与なので、払い出すときにどこにどんな支払いをしたのか分かるよう領収書等を提出しなければありませんが、制度ができた当初よりはいろいろな確認手段が取れるようになってきています。

学校等への支払いだけでなく、通学定期代や塾や習い事の費用にも充てることが出来るので、手間はかかってもこの先どれくらいかかるかはっきりしない教育費をいくらまで援助すると決めて渡す方法としては有益でしょう。

4.祖父母等からの教育資金の一括贈与には期限や限度額がある

この制度には様々な制限もありますので、注意点としていくつかあげておきましょう。

・ 延長はされましたが、この制度を使った贈与は令和3年3月31日までです。使うのは30歳までですが、援助する資金自体はこの期限までに贈与しなければなりません。

・ 学校等以外への支払いについてはトータルで500万円までです。23歳以降は習い事などへの費用については使えません。

・ 払い出しは基本的に領収書等の支払い日から1年以内です。

・孫が30歳になった時点で使いきらずに残った分には贈与税がかかります。

(※30歳になった時点で学校等へ在学中や教育訓練の講座を受講中の場合は、届け出をすれば引き続き40歳まで延長できるようになりました)。

手続きや払い出しの手間はかかっても、支払い内容を明確にしているこの制度。

これで贈与されたお金は確実に教育のために使われていくことなります。

何か資金援助するなら次世代育成のために使いたいと思う時には検討してみると良いでしょう。

【参考資料】国税庁 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合 の贈与税の非課税に関するQ&A

H28年度子供の学習費調査(文科省)

H28年度学生生活調査(日本学生支援機構)

国税庁HP No.4405 贈与税がかからない場合

柴田千青

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP/キッズ・マネー・ステーション認定講師

紹介:出産退職を機にメーカーの技術職からファイナンシャルプランナーに転身。金銭教育を中心に、ワークショップやセミナー講師や執筆を行っている二児の母です。

 

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション