以下挙げたのは、少しでも英単語に触れさせようと「部分英語」に置き換えているケースです。

×アイス、ゲットしようね

×このピザ、ママとシェアしようね

×幼稚園に出かけるまで時間がタイトよ

×ベンディングマシンにコインを入れてアップルジュースをゲットしてね

×ママがハグしてあげる

×お友達をプッシュしたらダメよ

×やっぱコスパだから西友行こうか

子どもは生まれた直後から主に親の言葉遣いを聞いて母国語を習得していきます。

けれども、日本語と英語をごちゃまぜにした言葉が飛び交う環境にいたら、肝心の日本語が入ってきません。母国語の基礎がメチャクチャになってしまう危険性があります。

〇アイスクリームを買いに行こうね

〇このピザ、ママと分けようね

〇幼稚園に出かけるまでの時間が迫っているよ

〇自動販売機にお金を入れて林檎ジュースを買ってきてね。

〇ママが抱き締めてあげる

〇お友達を押したらダメよ

〇値段が安いからスーパー西友に行こうか

と言った方がいいですよ。

国際人として成功する人は母国語が豊かな人

外国人と話すときは、頭の中にどれくらいの語彙があるかが重要です。語彙が貧弱ですと単に喋ることが出来ても深い理解は出来ません。

英語を話せる人は腐るほどいます。でも、職業として食べて行けるようになるかどうかは、日本語の語彙数をどれくらい持っているかにかかっています。

例えば同時通訳という仕事があります。

英語を聞いて自分の頭の中にあるどの日本語が一番、適しているか瞬時に判断し声に出していく職業です。母国語力が高い人でない限り、絶対に就けない仕事と言われています。

バイリンガル教育は完璧な言葉を聞かせること

では、どうやって英語をマスターさせればいいのでしょう。

それは完璧な英語を聞かせることです。

例えば・・・

パパがアメリカ人でパパの口からは英語しか聞けない、ママが日本人でママは日本語しか喋らない。すると、子どもは英語も日本語も完璧に話せるようになります。複数言語がごちゃ混ぜになることは決してありません。

ついでにお祖母ちゃんがフランス人だったらフランス語も話せるようになります。3か国語、“トリリンガル”になります。それはそんなに難しくなく、そういう環境にいれば誰だって複数言語を話せるようになるのです。

さて、バイリンガルの子に話は戻りますが、子どもの脳はパパと喋る時は英語モード、ママと喋るときは日本語モードに自動的に切り替わります。こうして完璧に二か国語をマスターします。

バイリンガルとは英語、日本語の2つの思考回路があることです。

そのためには変な混ぜこぜの英語を中途半端に話しかけるのではなく日本語で話す相手や場面、英語で話す相手や場面をしっかりと分けることです。

「これは犬、ドッグね」みたいな言い方はしないで「This is a dog」と話をするのです。