周りに “分からないことは、分からない”って、 素直に言っている先輩方がいてくれたことも、大きかったと思います。
ベテランの先輩方がそう言っているんだから、“私なんかは、もっと分からないんだ”って、思えることができたというか。
“分かっていないのに、分かっているフリ”をするんじゃなくて、“分からないことは、分からないと言っていいんだ”って、教えてもらえた気がしました。
だから、そのときも“分からないことが、ツラい”って、周りの人に言うようにしていました。最初は、どこかで“カッコつけている自分がいた”というか。
“10年やってきたから、臨機応変にできますよ”って。当時はそう考えていなかったけど、今思うと、どこかでそういう気持ちがあったんだろうなって思います。
でも『王家の紋章』のお稽古を経て、 “自分って、何もできないんだな”って、改めて考えさせてもらえました。それは今もそう思っています。
これまでの10年間が、全然ためになっていないわけではないけど、ためになることの方が、少なかったんだなって。『王家の紋章』があったおかげで、卒業後すぐに、そう思わせてもらえてよかったなって思いました。
ーーそんな中で、卒業をやっと実感できたのも、『王家の紋章』のお稽古にどっぷり入っているときでしたよね。(第3回 前編)
はい。稽古一色の日々でした。また、そういう日が来るんだなぁぁ。んふふふ(笑)。来年になったら…、コワいよぉぅ。。
ーー初演は8月末までで、千秋楽直前にも取材をさせていただきましたね。(第5回、第6回)
取材があったのは、マモさん(宮野真守さん)との公演が千秋楽した翌日だったかな。元基さんと、あと残り2公演で千秋楽というときで。
ーー宮野さんのお話がたくさん出た回でしたね。
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